グロールタイガーの性格、外見、そして恐れられる場所

劇団四季ミュージカル『キャッツ(CATS)』より“Growltiger’s Last Stand(グロールタイガー/海賊猫の最期)”の英語歌詞を見てみると、彼がどんな猫なのかが日本語以上に分かります。

今回は性格、外見、そして恐れられる場所はについて紹介しますよ。

グロールタイガーはどんな猫?

海賊以上に恐ろしい?

グロールタイガーって、日本語では「海賊猫」と訳されているんですが、英語では「パイレーツ・キャット(Pirate Cat)」なんていう風には言わないんですよね。

では、何と表現されているのかというと、こう歌われています。

 

Growltiger was a Bravo Cat who travelled on a barge
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

“Bravo Cat”。…ブラボー・キャット?素晴らしい、猫?拍手喝采の、猫?何だかピンと来ませんよね。実はこの“bravo”にはそんな素敵な意味はありませんでした。

 

  1. 素晴らしい演技の最後に聴衆からおこるような、賛同の叫び
  2. 不意の攻撃によって殺し、しばしば、行為を行うために雇われた殺人者(特に著名な政治家を殺す人)

 

はい、そうなんです。ここは2つ目の意味ですから「殺人者」の方なんですね。“travelled on a barge”の“barge”とは船のことで、ここでは「平底の荷船」のことではないかなと思います。ですからまず、グロールタイガーは船であらゆる土地を渡り歩いた、殺し屋なんですよね。船であらゆるところを渡り歩いた殺し屋の猫ですから、日本語では「海賊猫」と訳されているんでしょう。

海賊には金品だけ強奪する者もいますから、イメージとしては英語版の方がよほど恐ろしく感じる気がしますよね。

 

性格

さて、1行目ではそう歌われていることが分かりました。続く歌詞で歌われるのは彼の性格です。

 

In fact he was the roughest cat that ever roamed at large
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

2行目に“roughest cat”とありますが、これは「一番乱暴な猫」という意味です。どういう点で一番乱暴なのかというと、“ever roamed at large(今まであちこち放浪してきた猫の中でも)”です。

今までに船で放浪した殺し屋の猫は沢山いたんでしょうが、その中でも一番乱暴なのが、このグロールタイガーだということですね。恐ろしい!

 

名を轟かせた場所

沿岸部から内陸部まで

船であらゆる地域を渡り歩いた殺し屋のグロールタイガーですが、彼はどんな場所でその名を轟かせたのでしょうか?それは3行目に書かれていました。

 

From Gravesend up to Oxford he pursued his evil aims
Rejoicing in his title of The Terror of the Thames
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

Gravesend(グレーブセント)とOxford(オックスフォード)というのが地名ですね。オックスフォードはオックスフォード大学で有名な地域なので、名前を聞いたことのある方も多いと思います。

これらの地域がどれほどの距離感なのかというのは、次の地図を見れば一目瞭然です!

 

“pursued his evil aims”というのがどういう意味なのかですが、“pursue”は「しつこく悩ます」で“aim”は「ねらい、目的、計画」ですから、「グレーブセンドからオックスフォードまで、彼の悪だくみでしつこく悩まされていました」というのがここで歌われていることです。

川の近くのグレーブセンドはまだしも、内陸のオックスフォードまで知られているとは相当なものでしょう!知名度の広さがよく分かりますよね!

そして、そんな彼に付いた代名詞が“The Terror of the Thames”、「テムズ川の恐怖」といったところでしょう。そんな代名詞にグロールタイガーは“rejoicing(喜んでいる)”ということですね!テムズ川というのは、まさにグレーブセンドの脇を通っている大きな川です。グロールタイガーがテムズ川から這い上がり、ほくそ笑んでいる姿が想像できますね…

 

 

ロンドン周辺

Gravesend(グレーブセント)とOxford(オックスフォード)の他にも地名は出てきます。赤色の部分が地名ですね。

 

The cottagers of Rotherhithe knew something of his fame
At Hammersmith and Putney people shuddered at his name
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

それぞれ次のように読み、位置関係はこうなっています。

 

  • Rotherhithe(ロザーハイズ)
  • Hammersmith(ハマースミス)
  • Putney(パトニー)

 

Gravesend(グレーブセント)とOxford(オックスフォード)の中間辺りに位置する街だということがお分かりいただけるでしょう。

 

そして、各地域でグロールタイガーがどのように恐れられているのかというとこうです。

 

  • The cottagers of Rotherhithe knew something of his fame…ロザーハイズの小作農は彼の名声について何かを知っていました
  • At Hammersmith and Putney people shuddered at his name…ハマースミスとパトニーの人々は彼の名前に身震いしました

 

つまり、これらの地域の人たちもグロールタイガーについて恐れている…ということが分かりますね。

 

グロールタイガーが逃亡したら…

人間がやること

そしてグロールタイガーを恐れる彼らがどんなことをするのかというと、“fortify the henhouse(鳥小屋をしっかり閉じて)”、“lock up the silly goose(あほなガンを小屋に入れる)”ですね。鳥たちがグロールタイガーに食べられないように、こうしているのでしょう。ちなみに、何故わざわざ“silly goose(あほなガン)”と言っているのか考えてみたところ、“goose”には「ガン」という意味の他に「あほう、まぬけ」という意味があるので、言葉遊びをしているのだと考えられます。

そして人間が行動するのはこんな時です。

 

When the rumour ran along the shore: Growltiger’s on the loose!
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

“rumour”とは「噂」ですから、「噂が海岸を駆け抜けた時」で、どんな噂かというと“Growltiger’s on the loose!(グロールタイガーが逃亡中だ!)”です。自分だったら、家の窓という窓のカギを閉めますね!

 

動物に起こる災い

ここでは動物がどんなことをしているかが歌われています。

 

Woe to the weak canary that fluttered from its cage
Woe to the pampered Pekinese that faced Growltiger’s rage
Woe to the bristly bandicoot that lurked on foreign ships
And woe to any cat with whom Growltiger came to grips!
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

“woe to”は「~に災いあり」ですから、災いが起こる動物はこうです。

 

  • weak canary…弱々しいカナリア
  • pampered Pekinese…甘やかされたチン(ペキニーズ/犬)
  • bristly bandicoot…剛毛なバンディクート(ネズミのような有袋動物)
  • any cat…全ての猫

 

それぞれの動物がどんなことをすると災いが起こるのかというと…

 

  • fluttered from its cage…鳥かごから羽ばたいた
  • faced Growltiger’s rage…グロールタイガーの怒りをかった
  • lurked on foreign ships…海外船に潜伏した
  • Growltiger came to grips…グロールタイガーが捕まえにきた

 

はぁ…みんな、可哀想…。劇団四季版ではこのように訳されているので、そのまんまですね。

 

カナリヤ飛び出し餌食なる
おろかなチンも八ツ裂きになる
ハリネズミだって踏みつぶす
狙われたものは 皆 哀れ
―劇団四季ミュージカル『CATS』より「グロールタイガー/海賊猫の最期」

 

 

グロールタイガーの外見

さて、ここまでグロールタイガーの恐ろしさを説明してきましたが、外見はどのようなものなのでしょうか?

 

His manners and appearance did not calculate to please
His coat was torn and seedy, he was baggy at the knees
One ear was somewhat missing, no need to tell you why
And he scowled upon a hostile world from one forbidding eye
―ミュージカル “CATS” より “Growltiger’s Last Stand”

 

まず“did not calculate to please”というのは「人を満足させるに足らない」というようなニュアンスです。つまり、彼のマナーや外見はよろしくない…と歌われているんですね。外見がどのようなものかというと、こうです。

 

  • His coat was torn and seedy…毛皮は破れみすぼらしい
  • he was baggy at the knees…膝までだぶだぶしている
  • One ear was somewhat missing…1つの耳はやや欠けている
  • one forbidding eye…1つ目を失っている

 

見るからに恐ろしい風貌ですね…

3行目の「耳は欠けている」に加えて“no need to tell you why(理由を伝える必要はないでしょう)”と4行目の“scowled upon a hostile world(敵意に満ちた世界を(失った1つの目から)にらみつける)”からはグロールタイガーがどんなことをしたのかが想像できますね。

グロールタイガーの名前の意味は次の記事をご覧くださいね。

 

 

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