La Vie Boheme/英語歌詞の内容と意味を理解する③

東宝ミュージカル『レント(RENT)』より“La Vie Boheme”を見てみると、難しい単語の羅列ばかりで何のことを歌っているのかさっぱり分かりません…

ここではそんな難しい単語を1つずつ解説しながら、内容を掘り下げていこうと思います。今回はボヘミアン達が行っている追悼内容をご紹介しますよ。

ボヘミアンの意味については、こちらの記事をご覧ください。

 

また“La Vie Boheme”の歌詞解説については、こちらの記事をご覧くださいね。

 

ベニーをバカにする葬式の始まり

さて、何やらマークをはじめとするボヘミアン達が葬儀らしきことを始めました。何故葬儀を始めたか、それはベニーの妻アリソンの愛犬エヴィータ(秋田犬)が死んだと聞いたからです。

しかしお気づきの通り、真の追悼の思いからこんなことをしているわけではないんですよね。バカにしているです。それは内容を見て頂ければ分かりますよ。

 

(The BOHEMIANS immediately begin to enact a mock funeral,
with MARK delivering the “eulogy.”)

MARK:
Dearly beloved we gather here to say our goodbyes

COLLINS & ROGER:
Dies irae — dies illa
Kyrie eleison
Yitgadal v’ yitkadash, etc.

MARK:
Here she lies
No one knew her worth
The late great daughter of mother earth
On this night when we celebrate the birth
In that little town of Bethlehem
We raise our glass — you bet your ass to
(MAUREEN flashes hers.)
La vie Boheme

ALL:
La vie Boheme
La vie Boheme
La vie Boheme
La vie Boheme
―ミュージカル“RENT”より“La Vie Boheme”

 

まず内容に入る前の次のト書きがとても重要です。

 

 

「ボヘミアン達は即座にふざけた葬式を演じ始めた、マークの弔辞とともに」ということが書かれています。それに続くマークの弔辞の始まりは、こう。

 

  • Dearly beloved we gather here to say our goodbyes…愛する者よ、我々はあなたにお別れを言いに集まった

 

その後に続くロジャーとコリンズの呪文のような言葉は、祈りの言葉です。これについては説明が長くなってしまうので別の記事にまとめています。ぜひご覧ください。

 

 

マークの弔辞内容

それではマークの弔辞の続きを見てみましょう。まず、意味だけ簡単に。

 

  • Here she lies…ここに彼女は横たわる
  • No one knew her worth…誰も彼女の価値など知らない
  • The late great daughter of mother earth…今は亡き母なる大地の偉大なる娘よ
  • On this night when we celebrate the birth…今宵生誕をたたえる時
  • In that little town of Bethlehem…あの小さなベツレヘムの町で(の生誕を)
  • We raise our glass — you bet your ass to –…我々はグラスを掲げる-当然だろ
    (MAUREEN flashes hers.)
  • La vie Boheme…ボヘミアンの人生(自由奔放な人生)に

 

前半は追悼ですね。“she”と言っていることから直接的にはエヴィータのことを追悼しているのでしょう。もちろんバカにして、ネタにして…ということですが。

ちなみにここ、私が考えるに2重構造になっているんだと思います。ベニーが言った“Bohemia is dead(ボヘミアの精神/ボヘミアン達は死んだ)”にも、葬式の意味がかかっているんです!

「ボヘミアンは死んだ」と受けて頭に来たボヘミアン達は、葬式を演じます。しかし最後の最後で「そんなわけないだろっ!ボヘミアンの精神は生きている!」と叫ばんばかりに歌い上げる…というわけです。この爆発の瞬間が“La vie Boheme”で、それ以降はて彼らがボヘミアンだ思うものをまくし立てて、反撃をしています。

さて、ベツレヘムはキリスト教にとって神聖な場所です。

 

パレスチナのヨルダン川西岸地区南部のベツレヘム県の県都。 2016年の推計人口は3万1799人。 経済は主に観光で成り立っている。

ヘブライ語聖書ではダビデの町とされ、新約聖書ではイエス・キリストの生誕地とされている。世界最古のキリスト教共同体が存在したが移住のため縮小していった。
ベツレヘム(wikipedia)

 

イエス・キリストの生誕地とされていることから、“On this night when we celebrate the birth/In that little town of Bethlehem”とはキリストの誕生のことを言っているのでしょう。

特にこのシーンはクリスマスで、クリスマスとはキリストの生誕祭ですよね。“On this night”というのはクリスマスのことでそれを祝う夜だけれども、「俺たちは“La vie Boheme(自由奔放な人生)”にも祝杯をあげるぜ」という展開なんですね!

…はぁ~~っ!複雑ー、というか奥が深ーい…(汗)。

 

 

モーリーンは何故おしりを出すの?

今回ご紹介しているパートの内容はほとんどご理解いただけたと思いますが、1点気になることがありますね。そうです、何故モーリーンはおしりを出すのでしょうか(笑)?そしてこのシーンが大好きだ、という方も結構いらっしゃると思います。

注目すべきなのはこの部分です。

 

 

まず1行目から見ていきましょう。本来、マークはシンプルにこう言いたいんです。

 

  • We raise our glass — La vie Boheme…俺たちはグラスを掲げよう、自由奔放な人生に

 

しかし、その間に何かか言っていますね。それが“you bet your ass to ”です。

“ass”とは「尻、肛門」のこと。しかも、これは医学的な意味での尻でも、可愛く言った「おしり」のいずれでもありません。整理してみましょう

 

  • buttocks…正式な言い方、医学的な言い方での「尻」。フォーマルな言い方。
  • bottom…感覚的にですが「おしり」が近い。友達同士の会話の時等、カジュアルなシーンで使う。
  • ass…日本語では「ケツ」が近い。相手をバカにしたり、見下す時に使う。

 

「尻」1つでこんなに単語があったのか…と思われたかもしれませんね。そうなんです、あるんです。そして、残念ながら一番耳にしたことがあるのが、一番お下品な“ass”ではないでしょうか。

“you bet your ass to ”をそのまま検索すると、意味としては「当然、もちろん」と訳されていますが、何故こういう意味になるのでしょうか。この慣用句は構造的にこのようになってます。

 

  • you bet…君は賭けてもいい
  • your ass to…君のケツを~に

 

マークは「自由奔放な人生にグラスを掲げる、当然だ!」ということが言いたいのですが、この“your ass to ”がないと「自由奔放な人生にグラスを掲げよう」とヌルい表現になってしまうんですね。しかし、この“your ass to ”が入ることで「(君のケツの穴を賭けても良いくらい)当然だぜ!」というなるんです。

つまり、強調する慣用句なんですね!

そして2行目の“MAUREEN flashes hers.”とはト書きですが、“hers”とは「彼女の」の意味ですから「モーリーンは彼女のをちら見せした」というのがこのト書きの意味になります。もちろん、彼女の…とは「彼女のケツ」です。ちら見せどころの騒ぎではありませんが、ベニーに反抗心むき出しのこの行為で、彼らの爆発が始まります!

続きはこちらからご覧くださいね。

 

 

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