Old Deuteronomyが看取った妻は9匹?縁起の良い9という数字と宗教的な関わりとは?

ミュージカル“CATS”よりOld Deuteronomy(デュトロノミー/長老猫)の英語歌詞を見てみると、彼は9匹の妻を看取ったと書かれています。ここでは9という数字の持つ意味と宗教的な関係を紹介しますよ。

Old Deuteronomy(デュトロノミー/長老猫)の歌詞に、次のようなフレーズがあります:

Old Deuteronomy’s buried nine wives
And more ? I am tempted to say ninety-nine
And his numerous progeny prospers and thrives
And the village is proud of him in his decline
―ミュージカル “CATS” より “Old Deuteronomy”

フレーズの中身を見てみましょう:

  • buried nine wives…9匹の妻を看取った
  • tempted to say ninety-nine…99匹だったような気もする
  • numerous progeny prospers and thrives…多くの子孫繁栄に成功する
    thrivesにも「繁栄」という意味がありますが、ここでは「成功」という解釈でよいでしょう。)
  • proud of him…彼に誇りを持っている
  • decline…晩年

長生きなこともあって、妻が先立ち何度か再婚をしているようですが、9匹か99匹かは正確に分からないようです。他の猫たちの方が若く、きっと耳で伝え聞いているからなおさらなんでしょうね。ちょっとお茶目なフレーズです。

後半では、「子孫繁栄という面でも十分貢献したんだし、デュトロノミーは十分役目を果たした立派な猫だ。もう余生をゆっくり過ごしてもらおう。」という、デュトロノミーの住む村の人たち想いが込められています。ちなみにこの「村」というのは猫ではなく「人間の村」です。原作『キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法』にも人間が描かれた挿絵がありますし、Old Deuteronomyのために手を尽くす様子が描かれていますよ。

ちなみに“buried nine wives”については、原作にこんな記述がありました:

猫は九生を生きるといわれている。古来から、猫の生命力とたくましさ、さらには神秘性から、猫は九回の生涯を送ると考えられていた。九はまた、宗教的で縁起のいい数字である。
―T.S.エリオット『キャッツ ポッサムおじさんの猫とつき合う法』(p.55)

このように、調べれば調べるほど私たち観客の知らない隠された意味が次々と出てきます。歌詞を読み解いていくと、作詞家の想いを受け止めることができますね。Old Deuteronomyの名前の由来がキリスト教と深い関わりがあるので、ここでいう「宗教」というのもキリスト教だと思いますが、詳しくは機会のある時に調べてみようと思います。

また、Old Deuteronomy自身がキリスト教と関係の深い存在です。そういう意味でも、この9という数字を使い、歌詞自体に宗教的な意味を持たせたんでしょうね。

宗教的な関わりが強いと分かる記事は次をご覧ください:


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