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スラングを理解して『RENT』を深めよう

東宝ミュージカル『レント(RENT)』より“On The Street”を見てみると、冒頭にホームレス、警察、マークのやりとりがありますが、見慣れない単語・聞き慣れない単語が多く、ピンと来ないフレーズがあるのではないでしょうか?

そんな単語を1つずつ解説しながら内容を説明していきますよ。今回はスラングを解説いたします。

台詞のおさらい

On The Street”の冒頭のやりとりはこのようになっています。

 

(The POLICE OFFICERS stride offstage.
MARK continues to film BLANKET PERSON.)

BLANKET PERSON (To MARK):
Who the fuck do you think you are?
I don’t need no goddamn help
From some bleeding heart cameraman
My life’s not for you to
Make a name for yourself on!

ANGEL:
Easy, sugar, easy
He was just trying to —

BLANKET PERSON:
Just trying to use me to kill his guilt
It’s not that kind of movie, honey
Let’s go — this lot is full of
Motherfucking artists
Hey artist
You gotta dollar?
I thought not

(BLANKET PERSON crosses to downstage left with another HOMELESS PERSON.)
―ミュージカル“RENT”より“On The Street”

 

ホームレスの発言に注目してみましょう。スラングが乱発されているのにお気づきでしょうか?スラング、つまり「汚い言葉」は人に対して使いたくない言葉ですし、聞きたくない言葉でもあります。

しかしながら、このシーンでは生活が困窮した結果、心にゆとりのなくなったホームレスが使っています。気持ちを吐き捨てるように言葉を吐く、そんな形でスラングが使われていることを理解しましょう。

 

 

汚い言葉(スラング)

fuck

警官達がいなくなった後も、ホームレスの撮影を続けたマークに対して、ホームレスが怒って言うフレーズがこれです。

 

  • Who the fuck do you think you are?

 

普通に言うならば、“the fuck”を外して…

 

  • Who do you think you are?…君、自分のこと何だと思っているの?

 

と言っても良いのですが、これに“the fuck”が入ることで全体のフレーズ自体が汚くなり「お前、一体何様だと思ってんだよ!」というニュアンスに様変わりします。つまり、嫌な気持ちを全面に押し出して強調する要素があります。

fuck”とは「性交する(セックスする)」という意味で俗語です。日本語で言い換えるなら「ヤる」とか「犯す」といったニュアンスですから、いい意味では基本的に使いません。

fuck”を含めたフレーズを1つずつ丁寧に「こうだからこういう意味になります」と説明するのは非常に難しいので、とにかく“fuck”がフレーズに入っていた場合は「文章全体が汚い意味ニュアンスになっているんだな」とか「(精神的に)程度の低い人間がなんだな」とか、そういう風にイメージできるようになれば十分です。

こちらのブログに分かりやすい解説がありましたので、気になる方はのぞいてみるといいですよ。

 

 

goddamn

さて、お次はコレですね。

 

  • I don’t need no goddamn help

 

これも、次のような言い方で十分です。

 

  • I don’t need help…助けなんていりません

 

しかし、こちらも“goddamn”が入ることで「助けなんていらねーよ」といったニュアンスになり、嫌な気持ちが全面に出ています。

“goddamn”とはこの2つの単語が組み合わさった単語だと言われています。

 

  • god…神、キリスト
  • damn…呪う、罵る、けなす、地獄に落とす

 

つまり「神を呪う、神をけなす、神を地獄に落とす」というような意味が元で、それが“goddamn”という1単語になり「くそっ!」とか「ちくしょう!」とかいう意味を持つようになりました。

ちなみに先ほどの“fuck”も、単体では同じ意味を持つので、映画で計画が失敗してしまったようなシーンでは“fuck!”や“goddamn!”、“damn!”がよく使われますよ。

“goddamn”に関する分かりやすい説明は、こちらのブログを参考にしてみてくださいね。

 

 

motherfucking

さて、最後はコレ。

 

  • Let’s go — this lot is full of motherfucking artists

 

これも、こういうフレーズで十分です。

 

  • Let’s go — this lot is full of artists…行こう、この地区は芸術家でいっぱい

 

ただ、これだと“artists”に対するホームレスの印象が抜け落ちているんですね。言いたいことは「この地区はイカレた芸術家気取りがうじゃうじゃいるよ」でしょう。従って“artists”の前には「芸術家」を修飾する単語が入ります。なので、例えば“stupid(バカな)”とか“crazy(イカレた)”でも良いわけです。

それなのに何故“motherfucking”を使っているのか…何故ならこれは、今日紹介した中でも一番汚い言葉だからです。それを理解するために、先ほどのように単語を分解してみましょう。するとこうなります。

 

  • mother
  • fucking

 

“fucking”は冒頭で説明した“fuck”と同じですから、「性交する(ヤる、犯す)」です。そして“mother”は悩まずとも「母親」を意味します。

ここで何か気付いた方がいらっしゃったら…そうです、残念ながら正解です。“motherfucking”の文字通りの意味は「母親を犯す」になります。そこから転じて、「見下げはてた、不快な、あきれた」という意味になりました。

よって、ここは「行こう、この地区は見下げはてた芸術家がうじゃうじゃしてるね」といったニュアンスです。

いかがでしたか?

スラングを3つも紹介しましたが、どれも言われたくないものばかりでしたね。本当に汚い言葉の数々ですので、読者のみなさんは絶対に使わないでください!

 

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