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『レント』の“Over the Moon”を徹底的に考える③

東宝ミュージカル『レント(RENT)』より“Over the Moon”の英語歌詞を見てみると、その内容は意味不明で理解することが非常に難しいと分かります。

しかし、モーリーンがパフォーマンスで主張したかったことが何なのかを突き詰めながらこの歌詞を読み込んでいくと、全貌が見えてきたのです。今回はこの曲の中盤について解説します。


【ブロードウェイミュージカル“RENT”/“Over The Moon”/作詞:Jonathan Larson】

“Over the Moon”はどういう曲なのか?

さて、この難解な歌詞に真っ向から向き合おうと考えた私ですが、それにはあるきっかけがありました。モーリーンが歌っている内容の端々から、ベニーに対する批判や軽蔑ともとれる表現の数々を感じ取ったのです。

どうやら難解な歌詞の裏には、痛烈な主張がありそうだ…ということを嗅ぎつけたのです。この記事は①から読んで頂くと理解しやすいので、是非最初からお読みくださいね。

 

そして、これ以降で解説していく内容はあくまでも私なりの解釈です。ネット上で交わされていた様々な解釈も織り交ぜながら記事を書いていきますので、もし「こういった解釈もあるのではないか」といったご意見・ご感想がありましたら、是非コメントを残してくださいね。

それでは今回は曲の中盤を見ていきましょう。歌詞はこのようになっています。

BACKUPS:
Leap of faith, leap of faith
Leap of faith, leap of faith

MAUREEN:
“Only thing to do is jump over the moon”
I gotta get out of here! It’s like I’m being tied
to the hood of a yellow rental truck, being packed
in with fertilizer and fuel oil, pushed over a cliff
by a suicidal Mickey Mouse! — I’ve gotta find a way

MAUREEN:
“To jump over the moon
Only thing to do is jump over the moon”

BACKUPS:
Leap of faith, etc.
―ブロードウェイミュージカル“RENT”より “Over The Moon”(作詞:Jonathan Larson)

 

耳慣れない単語がいくつかあるかと思いますが、1つずつ見ていけばさほど難しくはありません。それでは早速見ていきましょう。

 

“Leap of faith”とはどういう意味なのか

“leap of faith”というフレーズが、この曲の中では何度も出てきます。このフレーズ自体の意味を調べてみると、次のような意味がありました。

 

  • leap of faith…根拠はないが相手を信頼すること、妄信

 

  • leap of faith…やみくも的な信仰、盲信、信頼に基づく賭け証明できない事柄について、信じることを選択すること。「非論理的」などの否定的ニュアンスを持つ場合と、「信頼・信仰・思い切り」などの肯定的ニュアンスを持つ場合がある。

 

前回の記事で、“jump over the moon”の意味は「無関心で何もしない状況を飛び越えろ」ではないかと考察しました。ベニーによる立ち退きに対して、ただ嘆くのではなく立ち向かう様を表現している言葉だと考えています。しかし、その状況を打破することはなかなか難しいですよね。だからこそ、「成功する根拠はない、でも信じるんだ」「賭けてみろ」「思い切ってやってみろ」ということを歌っているんです。

このパートをモーリーンではなく、アンサンブルが歌っているということは、モーリーンに暗示をかけるような表現になっているということです。モーリーンの目の前にいる雌牛が次のフレーズで

 

  • Only thing to do is jump over the moon…ただ1つやることは、月を飛び越えること(ただ1つやることは、この無関心な状況を飛び越えること)

 

と歌っていることに対して、周囲が「やってみるんだ、賭けてみろ」と言っているんですね。

 

 

自分のいる状況を牛に例えるモーリーン

“leap of faith”の後に歌われるのは、モーリーン自身の状況です。

まず、彼女は“I gotta get out of here!(ここから抜け出さなきゃ!)”と言っています。前回の記事でモーリーンがサイバーランドという砂漠の奈落の底にいる状況を説明しましたが、そこから抜け出さなければ…ということをここでは言っています。

助言をしている雌牛は奈落の外にいる存在ですから、そこから抜け出した者、もしくはもともとそこにいない者の象徴でしょう。そして、雌牛の助言はその状況を抜け出すためには“jump over the moon”することなんですよね。

奈落の底にいるモーリーンの気持ちは、その次に長々と説明されています。“It’s like ~”とは「~のようだ」という意味ですから、例えで表現されているということですね。一文がとても長いので次のように区切ると分かりやすいですよ。

 

  • I’m being tied to the hood of a yellow rental truck…黄色のレンタルトラックのほろ(馬の頭おおい)に繋がれて
  • being packed in with fertilizer and fuel oil…肥料や燃料油と一緒に詰め込まれて
  • pushed over a cliff by a suicidal Mickey Mouse!…自滅的なミッキーマウスに崖から突き落とされそう

 

文章通り読んでも、大体意味は理解できますね。とにかく息苦しそうなことと、ギリギリの状態であることを表現していると分かればここは問題なさそうです。

特に裏の意味がある訳ではなさそうですが、“fertilizer”とは「化学肥料」のことを指すそうなので、そういった「化学的なものに囲まれて窮屈な場所に追いやられている」といった状況を指していることが分かります。つまり、居心地、住み心地の悪いところに追いやられているということが分かりますよね。

また、後半のミッキーマウスの話ですが、ミッキーマウスとはファンタジーの象徴、ハッピーのシンボルといったイメージがあるので、彼が「自滅的になる」精神状態は普通は想像ができません。しかしながら、この場にあえて彼を出すことによって、ミッキーでさえも精神的に追いやられる、そんな地獄のような状況だということを言いたかったのではないでしょうか…。

しかもミッキーマウスが人を崖から突き落とすなんてことは、考えられないですからね。それくらい酷いところだ、このサイバーランドは…ということをモーリーンは歌っているのだと思います。そして、「サイバーランド」も「ディズニーランド」にかけているのかな…?と頭をよぎったりしています。

いかかでしたか?

ここまでは、序の口です…。問題は次のブロック…。ここからが難しい(汗)!引き続きお付き合いいただけると嬉しいです。

 

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