「スカイラー姉妹」って誰のこと?『ハミルトン』に登場する3姉妹

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より“The Schuyler Sisters”の英語歌詞を見てみると、スカイラー姉妹(The Schuyler Sisters)がどんな人たちなのかを知ることができます。

歌詞を追いながらどんな姉妹なのかを見ていきましょう。

3姉妹の三重奏に、男たちの太い声が心地よく重なるアップテンポな曲“The Schuyler Sisters”。ミュージカル『ハミルトン』のラップ調の曲に少し抵抗を感じていた私も、この曲で一気に『ハミルトン』の世界に興味を持つようになりました。

アメリカ独立に向けて、皆が理想を描いていたそんな時代を、とても明るく、軽やかに、そしてカッコよく表現しているように思います。

きっとこの曲が大好き、という方も多いのではないでしょうか?

 

“The Schuyler Sisters”って誰の事?

“The Schuyler Sisters”というのは直訳して「スカイラー家の姉妹」という意味で、アンジェリカ(Angelica)、エリザベス(Eliza、正確にはElizabeth)、ペギー(Peggy)の3人を指しています。

この曲でも歌われていますが、とても裕福な家庭の娘たちです。父親はフィリップ・スカイラー(Philip Schuyler)で、この時代に将軍や州議会委員、上院議員を務めた人物です。

詳しくは次の記事内で説明しているので併せてご覧くださいね。

 

また、それぞれを詳しく説明した記事はこちらからご覧ください。

 

 

 

3姉妹の年の差

先の記事にも記載していますが、実はフィリップ・スカイラーには11人の子どもがいたと分かります。

 

1755年9月、スカイラーはキャサリン・ヴァン・レンセリア (1734 – 1803) とオールバニで結婚した。このことはニューヨークのもう一つの力を持った一族との結びつきとなった。この結婚は急なことであった(最初の娘は1756年2月に生まれた)が、二人の仲は一生続き、11人の子供に恵まれた。
フィリップ・スカイラー(wikipedia)

 

その内、上から順の3人がアンジェリカ、エリザベス、ペギーで、生まれた年を見てみると、それぞれが年子だと分かりますよ!

  1. Angelica Schuyler (1756)
  2. Elizabeth Schuyler (1757)
  3. Margarita “Peggy” Schuyler (1758)

 

 

“The Schuyler Sisters”内で歌われていること

さて、この曲の初めはアーロン・バー(Aaron Burr)による導入から始まります。まずは彼がどんなことを歌っているかから見ていきましょう。※韻を踏んでいるところは赤文字にしています。

 

There’s nothing rich folks love more
Than going downtown and slumming it with the poor
They pull up in their carriages and gawk at the students in the common
Just to watch ‘em talk

Take Philip Schuyler, the man is loaded
Uh oh, but little does he know that
His daughters, Peggy, Angelica, Eliza
Sneak into the city just to watch all the guys at
―ミュージカル“Hamilton”より“The Schuyler Sisters”

 

まず先に押さえておきたいのは、この曲でアーロン・バーが歌うパートは全体的に「茶化している」ということです。

スカイラー姉妹が富豪の娘たちですから、普通の女性達とは違います。「あのお嬢様たちは~らしいぜ」とか「ねぇねぇ、お嬢さんたち」といったニュアンスでバーが歌を歌っているということをまずは知っておきましょう。

 

姉妹は外出がお好き?

前半のブロックは2つの文章で構成されています。

 

 

ここでいう“rich folks(金持ちな奴ら)”が「スカイラー姉妹」で、“poor(貧乏人)”は「一般市民」。ここは一般市民が「貧乏」なのではなく、スカイラー家に比べたら貧乏だ…という比較表現として理解して良いと思います。

“going”にかかっている2つの表現はそれぞれこういう意味です。

 

  • going downtown…繁華街に行く
  • going slumming…(好奇心から)スラム街に行く

 

ですから、ここは「金持ちな奴らっていうのは、貧乏人と繁華街やスラム街へ出向くのがこの上なく好きなようで」といったニュアンスになります。茶化しと皮肉が混ざっているのが良く分かりますよね。

 

父親はそれを知らない!

では後半のブロックを見てみましょう。ここでは3、4行目が分かればOKです。

 

  • His daughters, Peggy, Angelica, Eliza sneak into the city just to watch all the guys at

 

“sneak”はここでは「するりと抜け出す」といったイメージが近いですかね。「父親のフィリップ・スカイラーの意に反して、町へするりと繰り出し男どもがただ○○をするのを見に行く」…ということが歌われています。

何故「意に反して」と分かるのか…ですが、これは“Uh oh”で判断できますね。よく映画で「オッオー」と言っているのを耳にすることがあるかもしれませんが、これは日本語でいうところの「あ~ぁ」といった感じです。ニュアンスとしては「残念」とか「残念ながら」といった感じでしょうね。

 

何を見に出かけるの?

ではスカイラー姉妹は、父親の意に反してまで何を見に行ってるのでしょうか?それが“sneak into the city just to watch all the guys at”の次に来る単語です。それが…

 

COMPANY: Work, work
―ミュージカル“Hamilton”より“The Schuyler Sisters”

 

です。ですから「男たちが仕事をしているところを見にいく」ということなんですね!ですから文章的には…

 

  • His daughters, Peggy, Angelica, Eliza sneak into the city just to watch all the guys at work

 

となるわけです。

ここまでを整理すると「お金持ちのお嬢様たちは繁華街を散策するのがお好きなようで、男たちが働くところをただ見るためだけに、お父上様の意に反してするりと街へお出かけになります」というようなニュアンスをバーが歌っていることになります。

そしてその後、スカイラー姉妹の自己紹介になるんですね。

 

ANGELICA: Angelica!
COMPANY: Work, work
ELIZA:Eliza!
PEGGY:And Peggy!
COMPANY:Work, work
The Schuyler sisters
―ミュージカル“Hamilton”より“The Schuyler Sisters”

 

ここで初めて、「Angelica、Eliza、そしてPeggyがSchuyler sistersだ」と一発で分かる歌詞になっているんです。『ハミルトン』はこんな風に、各曲で人物の説明がされているので、とっても分かりやすいですね。

♪『ハミルトン』の曲一覧はこちらから:ハミルトン/英語歌詞を徹底分析!

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