トプシー・ターヴィーって何?歌詞内で説明されているお祭りの詳細

劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)』より“Topsy Turvy Part.1(トプシー・ターヴィー/パート1)”の英語歌詞を見てみると、このお祭りがどんなものなのか説明されていることが分かります。

歌詞の所々にある描写を1つずつ見ていきながら、どんなお祭りなのか理解を深めていきましょう。

※全体を読みやすくするため記事の構成を変更致しました。(2017.6.30)

ジプシー達を中心に賑やかに行われている「トプシー・ターヴィー」というお祭りのシーンですが、「どういうお祭りなのだろう?」と気になった方も多いはず。

私も耳に馴染みのないお祭りだったので、調べてみることにしました。少し長めの記事になりますが、このシーンを深く知ることが出来るので、是非お付き合いください!

 

どんなお祭りか?

規則を破っていい日

早速、歌詞内では何と説明されているか見てみましょう。“Topsy Turvy Part.1(トプシー・ターヴィー/パート1)”内の描写を部分的に引用しますね。

 

Come one, come all
Close the churches and the schools
It’s the day for breaking rules
Come and join the feast of…

Clopin:
Fools!
―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Topsy Turvy Part.1”

 

このブロックでは、最後の2行に説明があります。文章にすると次の通りです。

 

  • It’s the day for breaking rules
  • Come and join the Feast of Fools

 

1行目は“It’s the day”と“for breaking rules”に分解できます。“for breaking rules”は直前の“the day”を修飾していますから、ここは直訳すると「それはルール(規則)を破る日」、転じて「今日は規則を破って良い日」となります。

2行目の“come and join”は「来て参加して」で、続く“the Feast of Fools”がお祭りのことを指していますから、この2行は「規則を破って良い日だよ、来て参加してよお祭り(the Feast of Fools)に」という意味になります。

 

お祭りの正式名称は?

問題は“the Feast of Fools”が何なのか…ですね。

直訳してみると「愚者(阿呆・ばか)の祭り」となりますが、goo辞書で調べてみたところ、次のように説明されていました。

 

  • Feast of Fools…愚者の祭り、阿呆(あほう)祭り。特に中世フランスで1月1日ごろ、教会の行事に模して行われた無礼講。

 

「教会の行事に模して」とありますから、教会の行事でないことは確かです。

「無礼講(ぶれいこう)」は「身分に関係なく楽しむ宴」のことですから、もう町中のあらゆる身分の人がこぞって楽しむ祭りだということが分かります。

エスメラルダのダンス中になされる呼び込みにも「軍人」や「肉屋」のような身分の違う人たちが出てきますから、情景をイメージしやすいのではないでしょうか?

 

いつ行われるお祭り?

ちなみにgoo辞書では「1月1日ごろ」とありましたが、この歌詞内からは「1月6日」と確認できます。次のブロックの3行目にそう書かれています。

 

Streaming in from Chartres to Calais
Scurvy knaves are extra scurvy
On the 6th of janu-ervy
All because it’s Topsy Turvy day
―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Topsy Turvy Part.1”

 

On the 6th of janu-ervy”の“janu-ervy”は1月の“January”を少しもじって遊んでいます。直前の“scurvy”と韻を踏ませるために、こんな言い方をしているんですね。

ですから、ここは「1月の6日目」という意味になり、ミュージカル内では1月6日がお祭りだということが分かります。

 

 

「トプシー・ターヴィー」は「逆さま」という意味

では「トプシー・ターヴィー(“Topsy Turvy”)」=「愚者の祭り(“the Feast of Fools”)」なのでしょうか?それは、ちょっと違うんですね。weblio辞書で“Topsy Turvy”と調べると次の様な説明がありました。

 

 

つまり、「トプシー・ターヴィー」という言葉自体はお祭りの名前ではないのです。「ひっくり返しになった!」とか「めちゃくちゃだ!」という表現をする時に使われるのが、この“Topsy Turvy”なんですね。

次に紹介するブロックにも出てきますが、このお祭りの事を“Topsy Turvy day”という風に表現しています。

ですから、厳密に言えば「トプシー・ターヴィーの日(“Topsy Turvy day”)」=「愚者の祭り(“the Feast of Fools”)」で、“Topsy Turvy day”で「真っ逆さま(めちゃくちゃな)の日」という意味になります。

 

 

どれくらい「めちゃくちゃな日」なの?

ではどれくらいめちゃくちゃな日なのか…それが表現されているのが次のブロックです。

 

Once a year
We throw a party here in town
Once a year
We turn all Paris upside down
Every man’s a king and every king’s a clown
Once again it’s Topsy Turvy day
―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Topsy Turvy Part.1”

 

このブロックを理解するには、“once a year”、“throw a party”、“turn ~ upside down”のフレーズを理解すると分かりやすいでしょう。日常的に使いやすいものなので覚えておくと便利ですよ。

「年に一度」どんなことが行われるのか…それが以下の2つです。

 

  • We throw a party here in town
    ⇒この町でパーティーを開く
  • We turn all Paris upside down
    ⇒パリ全体をひっくり返す

 

We turn all Paris upside down”がどういうことなのか…についてはその直後に書かれています。

 

  • Every man’s a king and every king’s a clown
    ⇒全ての男が王で、全ての王がバカだ

 

clownは「道化師・ピエロ」という意味ですが、ここでは「ばか・無骨者」の方が適切でしょう。つまりは、この日は「立場をごちゃごちゃに入れ変えてしまうほど無礼講な祭りだ」ということが分かります。

 

どんなことをするの?

そして歌詞はこう続きます。

 

It’s the day the devil in us gets released
It’s the day we mock the prig and shock the priest
Everything is topsy turvy at the Feast of Fools
―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Topsy Turvy Part.1”

 

It’s the day”は「これは~日」で、“It”は「トプシー・ターヴィーの日(愚者の祭り)」を指しています。どんな日かというと…

 

  • the devil in us gets released
    ⇒我々の中にいる悪魔が解放される(日)
  • we mock the prig and shock the priest
    ⇒我々が堅苦しい人をあざ笑って、聖職者を驚かす(日)

 

いつもは接点がない身分違いの相手をばかにしたり、見下したりしてうっぷんを晴らす日なんですね。ずいぶん下品なお祭りでびっくりするほどですが、最後の1文にあるように、“Everything is topsy turvy at the Feast of Fools(愚者の祭りでは全てがさかさまだ)”ということです。

だからこそ、ジプシー嫌い、低俗嫌いのフロローは外に出たがらないのです。(この描写はミュージカルのオープニングで明らかになっていますが、また記事を書きましたらこちらのページにもリンクを貼らせて頂きますね。)

 

どんな人が参加しているの?

さて盛り上がりを見せる最後のブロックの2行目と4行目を見てみましょう。

 

Topsy turvy
Beat the drums and blow the trumpets
Topsy turvy
Join the bums and theives and strumpets
―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Topsy Turvy Part.1”

 

まず2行目は楽器のことが歌われています。“beat the drums”は「ドラムを鳴らして」で、“blow the trumpets”は「トランペットを吹いて」です。賑やかな祭りの様子がイメージ出来ますね。

4行目の“join”は「加わる」という意味ですから、ここは「“bums(放浪者)”、“thieves(どろぼう)”、“strumpet(売春婦)”に混ざって」となります。

すごいですよね…(笑)

そりゃあ、お祭りって誰もが楽しむものですが、こう具体的に書かれると、このお祭りの全体像が際立って見えてくる気がします。

 

どれくらいの規模で行われるの?

Topsy Turvy Part.1(トプシー・ターヴィー/パート1)”の歌詞内には、どれくらいの規模で行われているか分かる歌詞があります。次の記事でまとめていますので、是非ご覧くださいね。

 

まとめ

いかがでしたか?

フロローのような清い立場にある人間と、低俗だと言われている人間がごちゃ混ぜになって、身分も関係なく楽しむ祭り…それが「トプシー・ターヴィーの日」です。

特にクロパンたちのような低身分の人間が、フロローのような高等な人間をあざわらったりバカにしたりできる、唯一の日だったのかもしれず、ジプシー達にとっては一大イベントだったのかもしれませんね。

♪『ノートルダムの鐘』の曲一覧はこちらから:ノートルダムの鐘/英語歌詞を徹底分析!日本語で意味を理解しよう

⇒【ノートダムの鐘】オリジナルキャスト画像集はこちら☆・’

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※CDでは上演される一部の曲しか収録されていないため、本サイトでは、曲名・曲順・歌詞は全て上演内容に順じています。参考サイトは次の通りです。CDの内容とは一部異なりますので予めご了承下さい。(参考サイト:LYRICS TO DISNEY’S HUNCHBACK OF NOTRE DAME MUSICAL (LA JOLLA PLAYHOUSE AND PAPER MILL PLAYHOUSE)

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