ゴーストバスターズのおばけに『オペラ座の怪人』ネタが使われていた


ミュージカル『オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)』をご覧になったことのある方のうち、映画『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』を観たことのある人はどれくらいいらっしゃいますか?
むしろ『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』を知っている方はどれだけいらっしゃいますか?
1984年と比較的古い作品ですが、このマークだけは「どこかで見たことあるな…」という人はまだまだいらっしゃるかもしれません。
そんな作品に『オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)』ネタが使われていたとは、誰か想像したことでしょう?
今回はどんなシーンで、どんな風にネタが使われたかをご紹介します。
『キンキーブーツ』の解説・考察本を執筆しました!
「プライス社は実在したのか?」「キンキーブーツは工場を救ったのか?」そんな疑問を解消しながら、ミュージカル『キンキーブーツ』の魅力に迫る考察本。映画とミュージカルを比較しながら、実話、時代背景、ジェンダーの3つの視点から作品に切り込んだ1冊です。
Kindle(電子書籍)、ペーパーバック(紙書籍)、いずれでも販売中。
Kindle Unlimitedを初めてご利用の方は、30日間の無料体験が可能!:0円で読む!
Contents:
映画『ゴーストバスターズ』を観たきっかけ
コロナによる自粛で、自宅に外出もできずにいた週末。
旦那と生後6ヶ月になったばかりの息子と3人で何をしようか…とダラダラしていたところ、何となく旦那がAmazon Prime Videoをつけました。
そこで旦那は、何の相談もなしに『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』を再生。私が「え?何で?」とツッコミも入れる暇もなく、見始めたのです。
特別何かが観たかったわけでもなかったので、家事をしながら流し見をしていると「なんだこのふざけまくったストーリーは…」と虜になり、コーヒー片手に、前のめりで映画に見入ってしまいました。
それくらい、くだらなくて、面白い映画だったのです。
『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』を観たことのない方に、ものすごく簡単にこの物語を説明するとこうなります。
・ ニューヨークに突如現れたゴースト達を駆除するために立ち上がった出来損ないの大学教授3人が、ゴーストからニューヨークを救う話
『オペラ座の怪人』ネタとは
ジョークは時に教養がなければ笑えないものですが、今回のネタはまさにそれ。
『ゴーストバスターズ(Ghostbusters)』を見始めてから、約30分後、このようなシーンがありました。
高級ホテルから「おばけが出たので確保して欲しい」との依頼が入り、宴会場へやってきたゴーストバスターズ。
そこには、豪華なシャンデリアとセッティングされたテーブルの数々が。どうやらここは「劇場協会」の「夕食会」らしい。
おばけを見つけた3人は、シャンデリアを回遊して楽しむおばけを発見する。
おばけを確保する装置のビームを発射すると、当然ながらシャンデリアに当たり、落下。
結果的におばけを確保して、依頼人に告げる台詞がコレ。
有形霊体の一種で 分類第5級
浮遊性気体ファントム
かなりのワルだ―『ゴーストバスターズ』(1984/字幕版)
この台詞が出るまで、10分程度のシーンを観ている間、私の脳内はこんな風に働いていました。
・ 劇場協会の夕食会
→「ん?劇場?舞台と何か関係のある話が出てくるのかな?」
・ シャンデリア
→「シャンデリアと言えば、ファントムしかないよね?」
・ シャンデリア落とす
→「やっぱり、ファントムじゃん!」
おばけに正式名称などなく、この台詞は流れの中でかなりテキトーに付けられた分類・名前だと分かるのですが、その上で、おばけ確保後にさぞ当然のように先の台詞を言ったので、大爆笑。
コメディって、良く出来ているよな…と変に感動してしまった瞬間でした。
…という訳で、ミュージカルを観ていると、こういうちょっとしたネタにもクスッと笑えるし、キリスト教ネタも沢山取り入れられている作品なので、コメディを観ることほど、教養が必要なことはないなと痛感した1作なのでした。
