囚人番号「24601」…英語でのかっこいい読み方は?

東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル(Les Misérabless)』より「囚人の歌(Work Song)」の英語歌詞を見てみると、ジャベールはジャン・バルジャンを囚人番号「24601」と呼んでいます。
私は映画で初めて見ましたが、『レ・ミゼラブル』を初めて見たのは映画でした。この曲、インパクトがすごいですよね。
お腹の底にズサッズサッと響く重低音。とてつもなく重いもので押さえつけられている中でも、歩みを進めなければいけないような感覚にさいなまれました。
そんなオープニングは、数あるミュージカルの中でも上位に位置するくらい好きです。今回は、ジャンバルジャンの「24601」について解説します。

普通に読めば「two-four-six-zero-one」ですが、ここではそう呼びません。
実生活でも使える、少しかっこいい読み方を覚えましょう。
Music from the Musical・作品名:レ・ミゼラブル(Les Misérabless)
・曲名:囚人の歌(Work Song)
・訳詞:岩谷時子(作詞:Herbert Kretzmer)
Contents:
囚人番号と名前の対比
「囚人の歌(Work Song)」では、中盤でジャベールがジャン・バルジャンを呼び止めるシーンで囚人番号が登場します。
Now bring me prisoner 24601
Your time is up
And your parole’s begun
You know what that means―ブロードウェイミュージカル “Les Misérabless” より “Work Song” (作詞:Herbert Kretzmer)
ジャベールはこれ以降も、ジャン・バルジャンのことを「24601」と呼び続け、ジャン・バルジャンを名前で呼ぶことはないんですね。
そこで、ジャン・バルジャンはこう言います。
My name is Jean Valjean
―ブロードウェイミュージカル “Les Misérabless” より “Work Song” (作詞:Herbert Kretzmer)
文字通り、こういう意味です。
・私の名前はジャン・バルジャンだ
自分は番号で管理されているモノではなく、名前がある人間だという主張を汲みとることができます。
しかしジャベールは、これに対してこう続けます。
And I’m Javert
Do not forget my name
Do not forget me
24601―ブロードウェイミュージカル “Les Misérabless” より “Work Song” (作詞:Herbert Kretzmer)
彼はこう言っていますね。
・そして私はジャベールだ
・私の名前を忘れるな
・私を忘れるな
・囚人番号24601
「囚人がどんな名前だろうと興味はない。そんなことよりも自分(俺)の事を覚えておけ。」という絶対的な立場が感じられます。
しかも自分の名前と自分の名前の重要性を伝えた上で、ジャン・バルジャンを囚人番号で呼んでいますから、なおさら屈辱的です。
ゼロは時に「オー」と読む
「24601」を通常通り読むのであれば “two-four-six-zero-one” なので「トゥ・フォー・シックス・ゼロ・ワン」ですよね。
しかし、「0」を “zero” と読まないのが、このシーンのかっこいいところなんです。
実際、どのように読まれているかというと「トゥ・フォー・シックス・オー・ワン」と読まれています。
何故そう読まれるのか。
それは、数字の「0(ゼロ)」とアルファベットの「O(オー)」の形が似ているため、このように読むことがあるというわけなんですね。
日本語で言えば「0(ゼロ)」を「○(マル、丸)」と読むのと同じ感覚です。
「オー」という読み方は『レ・ミゼラブル』に限ったものではなく、日常でもよく使われます。
ホテルの部屋番号が「305」であれば “three-o-five(スリー・オー・ファイヴ)” と読みます。日本語では「サン・マル・ゴ号室」なんて言ったりするのと同じですね。
また「3005」のように「0」が続いた場合は “three-double o-five(スリー・ダブルオー・ファイヴ)” となります。
“double(ダブル)” は「2つの」を意味しますから、こう表現されるんですね。
有名な映画『007』も、日本語では「ゼロ・ゼロ・セブン」ですが、英語では “double o seven(ダブルオーセブン)” です。
ちなみに、先頭が「0」だった場合は「オー」ではなく「ゼロ」と発音します。「オー」と発音するのは、あくまでも数字の間に挟まったときですよ。
それにしても「24601」は曲のリズムにピッタリはまっていて、とてもいいですよね!
曲が先に出来たのか、歌詞が先に出来たのか分かりませんが、最高にフィットしています。
英語版を聴く時は、是非意識して聴いてみて下さいね。
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