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アンジェリカがエリザベスに伝える「イカロス」の話とは?

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より“Burn”の英語歌詞を見てみると、ハミルトンの妻エリザベスが、姉のアンジェリカから忠告を受けたことが分かる2つのフレーズがあります。

その中にイカロスという人物の名前が登場しますが、これは誰でどのような人物なのでしょうか?

【ブロードウェイミュージカル“Hamilton”/“Burn”/作詞:Lin-Manuel Miranda】

アンジェリカの忠告①

この曲、泣けるますよね…。いや、泣くというよりも胸が熱くなる。泣きたくて、苦しくて、悔しくて、狂いそうな想いが詰まった曲だと言えるのではないでしょうか。

マリア・レイノルズと不倫関係に陥り、世間に叩かれ、身の潔白を証明するために「レイノルズ・パンフレット」という書物を出版したハミルトン。そんな渦中で一番傷ついたのは当然、エリザベスでしょう。このレイノルズとの不倫関係は、後に息子フィリップをも不幸に追いやります。

この曲ではエリザベスの胸の内にある悔しさと悲しさが歌われていますが、そんな中で登場するのがアンジェリカの忠告です。それはいずれも“Do you know what Angelica said(アンジェリカが何て言ったか知ってる?)”から始まります。ハミルトンと親交が深く、妹思いのアンジェリカは、ハミルトンの性格をよく理解した上で忠告をしていますが、その1つ目がこれです。

 

Do you know what Angelica said
When we saw your first letter arrive?
She said: “Be careful with that one, love
he will do what it takes to survive.”
―ブロードウェイミュージカル “Hamilton” より “Burn”(作詞:Lin-Manuel Miranda)

 

1つ目の忠告とは、一番最初の手紙がエリザベスの元に届いたときのこと。ハミルトンとエリザベスが“A Winter Ball(冬の舞踏会)”で出会ってから最初の手紙、つまり付き合いたての頃のことです。

その時アンジェリカはこう言ったと歌われています。

 

  • Becareful with that one, love
  • he will do what it takes to survive

 

1つ目の“love”というのは親しい相手を呼ぶ時に使われる表現ですが、ここでは妹エリザベスのことを指しています。“that one”というのは「あれ」という意味で、ここでは「あの人」、ハミルトンです。つまり、アンジェリカは「あの人には気を付けなさい」と言っているんです。

その理由が“he will do what it takes to survive(彼は生き延びるためにはどんなこともするから)”です。ここまでの物語を見ても分かる通り、ハミルトンはより上を目指すためにどんどん前に突き進んでいますよね。そしてリスクを厭わない。アンジェリカはそういったことをエリザベスに伝えたかったのです。

アンジェリカがハミルトンに対して恋愛感情を持っていたということは、以前“Satisfied”の記事でも触れましたが、その中でハミルトンとアンジェリカは性格が似ているという話がありました。そんなアンジェリカだからこそ、彼の危うさを理解することができ、エリザベスに忠告したのだと思います。

 

 

アンジェリカの忠告②

そしてその忠告がまるで預言であったかのようにマリア・レイノルズ事件は起こります。そしてハミルトンの出版した「レイノルズ・パンフレット」を読んだアンジェリカからの忠告がこれです。

 

Do you know what Angelica said
When she read what you’d done?
She said: “You have married an Icarus.
He has flown too close to the sun.”
―ブロードウェイミュージカル “Hamilton” より “Burn”(作詞:Lin-Manuel Miranda)

 

アンジェリカはこう言っています。

 

  • You have married an Icarus…あなたはイカロスと結婚してしまったの
  • He has flown too close to the sun…彼は太陽のあまりに近くまで飛んで行ってしまったのよ

 

この歌詞を読んだとき、「さすが、知的なアンジェリカは言う事成す事1つ1つがカッコイイなぁ…」と思ってしまいました。では、この「イカロス」とは一体誰なのでしょうか?

 

「イカロス」とは誰なのか

「イカロス」の話というのは、彼の名前を知らずに物語だけ知っている方も多いかもしれません。私は大好きな話の1つで、幼い頃からどこかとても印象的な話しとして記憶に残り続けています。

もとはギリシア神話で、こういう話です。

 

イーカロス(古希: Ἴκαρος, ラテン文字化:Īkaros, ラテン語: Icarus)は、ギリシア神話に登場する人物の1人である。蝋で固めた翼によって自由自在に飛翔する能力を得るが、太陽に接近し過ぎたことで蝋が溶けて翼がなくなり、墜落して死を迎えた。イーカロスの物語は人間の傲慢さやテクノロジーを批判する神話として有名である。
イーカロス(wikipedia)

 

どことなく「バベルの塔」と似ているようなところがありますが、自分を過信しすぎたイカロスは、過信から来た傲慢によって自分の命を落としてしまうことになります。このありさまをハミルトンと重ねて歌っているのが忠告②の部分なのです。ハミルトンは自分が上へ上へと目指す中で、大切なエリザベスの心を打ち砕いてしまいます。それは過信と傲慢さから来たものだ…ということをアンジェリカは伝えたのですね。

たった1つの「イカロス」という単語によって、ハミルトンの状況を言い当ててしまっている歌詞は素晴らしいものだと感じます。凄いなぁ…。

 

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