『ハミルトン』より “Yorktown” の振付の意味を解説!

あきかん

こんにちは!

ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より “Yorktown(The World Turned Upside Down)” の振付を振付師が解説している動画を見つけました!

1つ1つの動作にどんな意味が含まれているのか知ると、もっとこの曲が好きになるはず。今回は何度も繰り返されるフレーズの振付について紹介します。

『スリル・ミー』の解説・考察本を執筆しました!

「レオポルドとローブ事件」はどのような事件だったのか?何故「終身刑+99年」という判決だったのか?そんな疑問を解消しながら、ミュージカル『スリル・ミー』の刺激に迫る解説・考察本。

実際の事件ととミュージカルを比較しながら「実話」、「ニーチェの哲学」、「裁判」の3つの視点から作品に切り込んだ1冊。

Kindle(電子書籍)ペーパーバック(紙書籍)、いずれも Amazon で販売中。

Kindle Unlimitedを初めてご利用の方は、体験期間中に0円で読書可能

振付師が解説する “Yorktown (The World Turned Upside Down)” の振付動画

『ハミルトン(Hamilton)』がカッコイイのは、アレクサンダー・ハミルトンの生き様とラップが軽快な音楽だけではありません。その、ダンスの緻密さも見どころです。

この作品の振付を行ったのはAndy Blankenbuehlerという人物ですが、今回 “Yorktown (The World Turned Upside Down)” の次のフレーズに当てた振付について解説されている動画を見つけてしまいました。

I imagine death so much it feels more like a memory
This is where it gets me: on my feet
The enemy ahead of me
If this is the end of me, at least I have a friend with me
Weapon in my hand, a command, and my men with me
Then I remember my Eliza’s expecting me…
Not only that, my Eliza’s expecting
We gotta go, gotta get the job done
Gotta start a new nation, gotta meet my son!
Take the bullets out your gun!
―ブロードウェイミュージカル “Hamilton” より “Yorktown (The World Turned Upside Down)” (作詞:Lin-Manuel Miranda)

まずは動画を見ていきましょう。

振付の意味

I imagine death so much it feels more like a

ご存知の通り『ハミルトン(Hamilton)』では、作品内で何度も彼自身の頭の中で語りをする場面があります。

それを観客に理解させるために、この振りの出だしはゆっくりとした動きになっていて、時間を止め、ハミルトンの頭の中に入っていくような振付になっているそうです。

軍隊が更新する動作を、スローモーションでやっていることがお分かりいただけるでしょう。

memory

“memory” の部分では額に指を指し、自分の頭の中でのことだと強調しています。ゆっくりとしたモーションから額に指を指すことで、一連の動作が現実ではなく、脳内での話だということが動作だけで分かるようになっていますね。

This is where it gets me:

片手が首元に来ているのが印象的なこのポーズですが、これはある一種の「プライド」を表現しているとのこと。首元にナイフが来ても、自分の意志は変えない、死は怖くないという強い意思表示を示した振付だそうです。

印象的でカッコイイですよね!

on my feet

文字通り、足を動かし…

The enemy ahead of me

目の前にいる “enemy(敵)” を強調。

If this is the end of me,

蝶ネクタイを結ぶような仕草ですが、シンプルな動作で一区切りつけるような動作にしたかったとのこと。

at least I have a friend with me/Weapon in my hand, a command, and my men with me

「友が傍にいて、手に武器があって、命令があって、同志がいれば」といった歌詞ですが、ここでは「友が傍にいること」と「武器が手にあること」が同等の重要性を意味する振付にしたかったそうです。

友と過ごす時間の楽しさを「ベースボール(野球)観戦」に例え、初めはボールを投げるような仕草になっていますが、その後半はライフル銃を天に向けるような仕草になっていることが分かるかと思います。

これは奥が深い振付ですよね。

ちなみにこの振付は、夜息子とヤンキース戦を観戦している時に、大切な時間だと感じたことから生まれたものだそうです。

“command” の部分では筋肉を強調するような動作で強さを表現しています。

Then I remember my Eliza’s expecting me…/Not only that, my Eliza’s expecting

ここの部分で面白いのは、音にはないリズムを振付に付けているところです。

「妻と子どものことを考えるパートなので、ダンサーには心臓の音を感じてほしかった」ことから、最初の2拍で胸を前後に動かすような振付になっています。

そこからは頭の中に更に意識を持っていくように指を指しながら、「記憶」を表現するように後頭部から手が離れていきますが、最終的にはそれを掴んで下に落としますね。

これは、次のフレーズに関係しています。

We gotta go, gotta get the job done

「(戦いに)行かなければ、仕事を片付けなければ」といった意味の歌詞ですが、ここでは「もう自分のことは何も気にしない」といったイメージで、洋服に付いた埃を払うようなクールな振付になっています。

命なんか惜しくはない…とでも言わんばかりですね。それで一度は考えた家族の記憶を、一度下に落としたのでしょう。

歌詞を読むだけでなく、振付の内容も知ることで、より一層物語の深みに入っていけますよね!振付にも注目しながら、そこに隠されたメッセージを読み取ってみてください!

Yorktown(The World Turned Upside Down)” の、他の記事はこちらから。

あきかん

それでは皆さん、良い観劇ライフを…

以上、あきかん(@performingart2)でした!

ブロードウェイで『ハミルトン(HAMILTON)』を観てみたいけど、英語が不安…。そんな方は日本語でチケット予約ができる【VELTRA(ベルトラ)】をご利用ください!

icon icon