劇団四季ミュージカル『ライオンキング(The Lion King)』より「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」の英語歌詞を見てみると、ラフィキが歌うオープニングがズールー語になっており、何と歌っているのかを理解することができません。
分からなくてもやもやしている方のために、歌詞を徹底的に調べました!
ズールー語の歌詞を理解することで、作品の奥行が変わります。是非押さえておきましょう。
『ノートルダムの鐘』の解説・考察本を執筆しました!
中世ヨーロッパにおける「身体障がい者」の扱いはどのようなものだったのか?「ジプシー」はなぜ迫害され、「魔女狩り」はどのようにして起こったのか?
中世ヨーロッパのリアルに焦点を当てながら、ミュージカル『ノートルダムの鐘』の奥深さを紐解く解説・考察本。
Kindle(電子書籍)、ペーパーバック(紙書籍)、いずれも Amazon で販売中。
Kindle Unlimitedを初めてご利用の方は、体験期間中に0円で読書可能!
「サークル・オブ・ライフ」の言葉は、ズールー語
ライオンキングのオープニングといえば、ラフィキが歌う「ナーツィゴンニャー」ですよね!
ラフィキが歌う曲は全て、南アフリカの言語「ズールー語」で歌われています。中でも、この「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」が一番印象的なのではないでしょうか。
しかし、なじみのない言語なので、雰囲気は感じ取れても意味までは理解できないのが正直なところです。
ずっと「そういうものだ」と思って聴いていたので、あえて調べることをしなかったのですが、フレーズを理解する手段が見つかったので、調べてみることにしました。
まず、ラフィキが歌っている言語はズールー語と言うそうで、ズールー語の歌詞を書いたのはLebo.M(リーボ.M)という南アフリカの方だそうです。
ズールー語(Zulu、isiZuluとも)は、南アフリカ共和国のズールー族の95%、約900万人によって話される言語である。
アパルトヘイトが終了した1994年には、南アフリカ共和国の11の公用語の一つと制定された。
ズールー語(wikipedia)
ズールー語は、南アフリカの公用語の1つ。Lebo.Mも南アフリカの方らしいので、納得です。
ズールー語の歌があることで、アフリカの雰囲気を肌で感じることが出来ますし、サバンナの世界に入ることができますよね。
意味を理解することが出来れば、この「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」をもっと好きになれること間違いなし!早速見ていきましょう。
ズールー語 歌詞の意味
ズールー語に英語の対訳がついたサイトを見つけたので、英語を元に解説していきます。
「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」のズールー語のパートを見ていきましょう。
Nants ingonyama bagithi Baba(Here comes a lion, Father)
Sithi uhm ingonyama(Oh yes, it’s a lion)Nants ingonyama bagithi baba(Here comes a lion, Father)
Sithi uhhmm ingonyama(Oh yes, it’s a lion)
Ingonyama(lion)Siyo Nqoba(We’re going to conquer)
ブロードウェイミュージカル “THE LION KING” より “Circle of Life” (作詞:Elton John and Tim Rice)
Ingonyama(lion)
Ingonyama nengw’ enamabala(A lion and a leopard come to this open place)
まず、最初の2行です。
- Nants ingonyama bagithi Baba(Here comes a lion, Father) :やってきた、ライオンの父が
- Sithi uhm ingonyama(Oh yes, it’s a lion):ああ、そうだライオンだ
ここはあまり難しくないですね。
オープニングでライオンの父ですから、直接的にはムファサのことを指しているといえるでしょう。
次はどうでしょうか?
- Siyo Nqoba(We’re going to conquer):我々は打ち勝つことが出来る
- Ingonyama(lion):ライオン
- Ingonyama nengw’ enamabala(A lion and a leopard come to this open place):ライオンとヒョウがこの広場(プライドロック)にやってくる
最初の “We’re going to conquer” が少し難しいですが、どんな困難な時でも、ムファサを王とした我々動物たちはそれを乗り越えることができるということを言いたいのでしょう。
3行目に何故ライオンとヒョウが登場するかは、恐らく食物連鎖で上の立場にいる動物だからだと思います。
いかがでしたか?
「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」のズールー語は王であるムファサを迎え入れる歌であるということが分かりました。
そしてエンディングでは、王がシンバに変わりますから、シンバ王を迎え入れる歌になると言えるでしょう。
ズールー語といえば「ワン・バイ・ワン(One by One)」も印象的ですよね。
この歌詞の意味を知らずして『ライオンキング』は語れません!是非併せてお読みください。
「サークル・オブ・ライフ(Circle of Life)」の、他の記事はこちらから。
それでは皆さん、良い観劇ライフを…
以上、あきかん(@performingart2)でした!
こんにちは!
ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。