スカイラー姉妹それぞれで異なる、アメリカ独立革命への意識とは?

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より“The Schuyler Sisters”の英語歌詞を見てみると、アメリカ独立革命に向けた社会の様子を伺うことができます。

スカイラー姉妹が見た社会の移り変わりを、私たちも体感してみましょう。

まず、本題に入る前にスカイラー姉妹がどんな姉妹かを次の記事で説明していますので、是非お目通し下さい。

 

3姉妹のアンジェリカ、エリザベス、ペギーではそれぞれで少しずつ街へ繰り出す意識が異なるようです。今回はこちらのフレーズを説明していきますよ。※韻を踏んでいるところは赤文字にしています。

 

PEGGY: Daddy said to be home by sundown
ANGELICA:Daddy doesn’t need to know
PEGGY: Daddy said not to go downtown
ANGELICA:Like I said, you’re free to go

But—look around, look around
The revolution’s happening in New York
ELIZA & PEGGY: New York
COMPANY: Angelica
SISTERS & COMPANY: Work!

 

PEGGY:It’s bad enough Daddy wants to go to war
ELIZA:People shouting in the square
PEGGY:It’s bad enough there’ll be violence on our shore
ANGELICA:New ideas in the air

ANGELICA & MALE ENSEMBLE:Look around, look around—

ELIZA:Angelica, remind me what we’re looking for

ALL MEN:She’s looking for me!

ANGELICA and (COMPANY):
Eliza, I’m looking for a mind at work (work, work)
I’m looking for a mind at work (work, work) [x2]
Woa-oah
SISTERS:Woa-oah
SISTERS & COMPANY: Work!
―ミュージカル“Hamilton”より“The Schuyler Sisters”

 

ペギー

前半

まずは前半から見ていきましょう。ペギーのパートを抜き出してみますね。

 

  • Daddy said to be home by sundown
  • Daddy said not to go downtown

 

どちらも“Daddy said~”で始まっており、父親の意見を気にしている様子が伺えます。1つ目は“to be home by sundown”ですから「陽が落ちる前までに家へ戻るように」という意味で、2つ目“not to go downtown”は「繁華街に行くな」です。

「お父さんはこう言っているけど…」と気にしながら姉2人について行っているペギーが目に浮かびますね。変わりゆく社会を仕事上でも体感している父親としては、活発な娘たちに気をもんで、そういった注意・家庭のルールを作っているんでしょう。

 

後半

では後半はどうでしょうか?

 

  • It’s bad enough Daddy wants to go to war
  • It’s bad enough there’ll be violence on our shore

 

こちらは“It’s bad enough~”で始まっていますね。直訳すると「十分酷い」とか「かなり酷い」という意味になりますが、ニュアンス的には「もう(こんなに悪い事なんて)沢山だわ」といった感じでしょう。

ですから2つの文章は「お父さんが戦争に行きたいなんて、もう沢山だわ」、「私たちの国で闘いが起こるなんて、もう沢山だわ」ととらえられればOKです。

 

 

エリザベス

次にエリザベスに目を向けてみましょう。

 

  • People shouting in the square

 

“square”というのは「広場」という意味です。広場で声を上げたり叫んだり…目に見た通りの活発な様子が伺えます。そして、続くのがこのフレーズですね。

 

  • Angelica, remind me what we’re looking for

 

“remind me”は「~を思い出させる」という意味があります。ですからここは、「アンジェリカ、私たち何を探しに来たんだっけ?」と聞いている1文になります。

ここで理解しておきたいのは、エリザベスはこれを「あえて」聞いているということ。

エリザベスだって何も考えずについてきたわけではありません。ここを言いかえるならば「ねぇアンジェリカ、私たちが何を探しにここまでやってきたか言ってやりなさいよ」という、いたずらな言い方をしているんですね。

アンジェリカが“刺激を求めに来ているもの”に好奇心をもって、一緒に着いてきたのがエリザベス。ではアンジェリカは何を求めに街までやってきたのでしょうか?

 

 

アンジェリカ

前半

前半部分を抜き出してみましょう。

 

  • Daddy doesn’t need to know
  • Like I said, you’re free to go
  • But—look around, look around
    The revolution’s happening in New York

 

最初の2つはペギーに対しての返答ですね。ペギーとは対照的で「父さんは知らなくて良いのよ」「自由に出回って良いのよ」というスタンス、妹の心配なんて気にも留めていないことが分かります。胆がどっしり座っているところが良いですね!

3文目冒頭の“But”は「でも」というよりは「それにしても」といったニュアンスで、「それにしても見まわしてご覧なさいよ、ニューヨークで革命が起こっているわ」と、革命を目の前にしている興奮していることがこの1つのフレーズで見て取れますね。

この3姉妹の中で一番革命に対して興味津々なのは、間違いなく社会的意識の高いこのアンジェリカですね。

 

後半

後半を見てみましょう。

 

  • New ideas in the air
  • Eliza, I’m looking for a mind at work

 

この2つのフレーズで分かるのは、アンジェリカはただ単に革命の「雰囲気」に興味津々なのではなく、1つの明確な意志を持って繁華街に来ていることです。

まず“New ideas in the air”ですが、直訳すれば「空気中に新しいアイディアがある」ですが、転じて「新しい考え方がそこらじゅうを飛び交っている」といったニュアンスになりますね。新しい時代の幕開けに向けて、男たちがああだ、こうだ意見を交わしている様子が目に浮かぶようです。

そして、エリザベスの“Angelica, remind me what we’re looking for”に対してはこう答えます。

 

  • Eliza, I’m looking for a mind at work

 

「エライザ(エリザベスのニックネーム)、私は仕事に対するマインド(考え方・精神)を探し求めに来ているのよ」と言っています。

ひゃー、かっこいい!

しかも、その直前で男たちが“She’s looking for me!(彼女は俺を探しにやってきたんだ!)”と言っていることと対比すると、余計にそのかっこよさが増します!(男たちは単純だなー…)

アンジェリカは、ただ男を求めに街へ繰り出すようなそんな程度の低い女ではありませんからね(笑)

いかがでしたか?

姉妹で異なる意識の違いと、女性でありながら、積極的に独立革命に向き合うアンジェリカの様子を知ることができましたね。

恐らくこういった彼女の性格が、多くの男性との人脈につながっていったのでしょう。これについてまとめた記事はこちらになりますので、是非併せてご覧くださいね。

 

♪『ハミルトン』の曲一覧はこちらから:ハミルトン/英語歌詞を徹底分析!

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