アンジェリカが気付いた、3つの根本的事実①

あきかん

こんにちは!

ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より “Satisfied” の英語歌詞を見てみると、アンジェリカが妹のエリザベスと同じタイミングで、ハミルトンに恋してしまったことが分かります。

そしてその直後、アンジェリカが3つの根本的事実に気付いた( “Three fundamental truths at the exact same time…” )とありますが、その3つの根本的事実とは何なのでしょうか?まずはその1つ目を解説します。

『スリル・ミー』の解説・考察本を執筆しました!

「レオポルドとローブ事件」はどのような事件だったのか?何故「終身刑+99年」という判決だったのか?そんな疑問を解消しながら、ミュージカル『スリル・ミー』の刺激に迫る解説・考察本。

実際の事件ととミュージカルを比較しながら「実話」、「ニーチェの哲学」、「裁判」の3つの視点から作品に切り込んだ1冊。

Kindle(電子書籍)ペーパーバック(紙書籍)、いずれも Amazon で販売中。

Kindle Unlimitedを初めてご利用の方は、体験期間中に0円で読書可能

歌詞のおさらい

アンジェリカがエリザベスの気持ちに気付いてしまい、とっても胸が締め付けられますが、本当の意味で締め付けられるのはここからです。

HAMILTON:Where are you taking me?
ANGELICA:I’m about to change your life.
HAMILTON:Then by all means, lead the way.

COMPANY (EXCEPT ANGELICA):
Number one!

ANGELICA:
I’m a girl in a world in which my only job is to marry rich.
My father has no sons so I’m the one who has to social climb for one,
so I’m the oldest and the wittiest and the gossip in New York City is insidious,
Alexander is penniless, Ha! That doesn’t mean I want him any less.
―ブロードウェイミュージカル “Hamilton” より “Satisfied” (作詞:Lin-Manuel Miranda)

ハミルトンをエリザベスの元へ

エリザベスの気持ちに気付いたアンジェリカは、ハミルトンにこちらへ来るようにと伝えます。それが次の会話の部分で “Helpless” にもありますね。

HAMILTON:Where are you taking me?
ANGELICA:I’m about to change your life.
HAMILTON:Then by all means, lead the way.
―ブロードウェイミュージカル “Hamilton” より “Satisfied” (作詞:Lin-Manuel Miranda)

Helpless” ではアンジェリカの気持ちは一切歌われていませんが、実は自分はハミルトンを好きで、エリザベスの気持ちに気付き、ハミルトンをシャイなエリザベスの元へと連れて行く…という裏話があったことが “Satisfied” で初めて明らかになります。

この3行の会話の意味については、こちらの記事で説明していますのでご覧ください。

1つ目の根本的事実

社会的地位

会話の後に “Number one!” とありますね。これが “Three fundamental truths at the exact same time…((そして私は悟ったの)3つの根本的な事実を、全く同じタイミングで)” に対する1つ目の事実です。

ここではアンジェリカの立場が歌われています。

1つずつ見ていきましょう。まず “I’m a girl in a world in which my only job is to marry rich.” です。ここは文章を2つ分けると分かりやすいですよ。

  • I’m a girl in a world
  • in which my only job is to marry rich

“I’m a girl in a world” とは見たままですが、「わたしは●●な世界にいる女の子」です。どんな世界か…というのが後者に書かれており、「私のたった1つの仕事はお金持ちと結婚すること」とあります。ですからここは「私はお金持ちと結婚することだけに集中していればいいという世界にいる女の子」といったニュアンスになるでしょう。

なぜアンジェリカがそんなことを言うのかが次2行目で歌われています。 “My father has no sons so I’m the one who has to social climb for one” ですね。ここも2つに文を分けてみましょう。

  • My father has no sons
  • so I’m the one who has to social climb for one

“My father has no sons” は見ての通り「私の父親は息子がいない」ですね。そして後者が “so(だから)” で始まっていますから、後者先程の理由づけになっています。 “social climb” という言葉は調べてもなかったのですが、 “social climber” という単語はあり、「立身出世する人、上昇志向の人」という意味だそうです。なので、「私の父親には息子がいない、だから私こそが出世すべき人間」といった意味合いになります。

アンジェリカの自己解説

何故、アンジェリカがそんな風に考えるのか…というのが3~4行目から歌われています。3つに分解してみましょう。I’mで始まっているので「私は●●で、××で、○○だ」という自己解説をしているところです。

  • the oldest…一番年上
  • the wittiest…一番賢い

まず、ここの2つでは、アンジェリカが出世べきと自身で考える理由が歌われています。息子がいない父親の地位を守るためにも、一番年上で一番賢い自分がお金持ちと結婚するべきだ…という流れになっています。

そして、ではハミルトンはどうか…という話しが次です。

  • the gossip in New York City is insidious, Alexander is penniless, …ニューヨークの油断ならない噂話では、アレクサンダーは無一文らしいじゃない?

アレクサンダーとはハミルトンのことですね。ハミルトンが無一文なのであれば…アンジェリカの条件には見合いません。そういうことをここでは歌っています。

アンジェリカの本心

では、これはアンジェリカの本心なのでしょうか?

違います。

アンジェリカは次に続く2つの理由も含めて、そう思い込んでハミルトンを諦めようとしているのです。全ては妹の為に…。

「父親には息子がいないから、この今の地位を保って行くためにも私はお金持ちと結婚しなくちゃいけないっていう世界にいる女なのよ。(お金持ちと結婚するのは他の姉妹でもいいかもしれないけれど)私は長女だし、頭が良いから。それに油断ならないニューヨークの噂ではハミルトンって無一文らしいじゃない?」

というのがここまでの展開です。そして全ての気持ちが込められているのがこの後の “Ha!” ですね。「はっ」と鼻で笑う感じでしょうか?あえて言葉にするなら、「呆れた、笑える」といった具合でしょう。

「ハミルトンって無一文らしいじゃない?だったら私の立場としてお話しにならない相手じゃない」といった気持ちが込められています。

でも、諦められない気持ちが最後の短いフレーズから分かります。 “That doesn’t mean I want him any less.” の部分で、「(だからといって)それは、私が彼を欲しくないという理由にはならないけれど…」という意味になります。

いかがでしたか?アンジェリカの葛藤を肌で感じて頂けたでしょうか?もう、目に涙を潤ませている方もいらっしゃるかもしれませんね。

でも、これはまだ序の口。アンジェリカが考える事実の1つに過ぎません。是非、2つ目も続けてお読みくださいね!

Satisfied” の、他の記事はこちらから。

あきかん

それでは皆さん、良い観劇ライフを…

以上、あきかん(@performingart2)でした!

ブロードウェイで『ハミルトン(HAMILTON)』を観てみたいけど、英語が不安…。そんな方は日本語でチケット予約ができる【VELTRA(ベルトラ)】をご利用ください!

icon icon

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください