Christmas Bells/マーク、ロジャー、ミミのやりとり

東宝ミュージカル『レント(RENT)』より“Christmas Bells”を見てみると、登場人物のあらゆるやりとりが同時進行的に描かれているため、とても目まぐるしいですよね。とくに後半なんてあちらこちらで会話がなされているので、追いついていくのに精一杯の方もいるでしょう。

今回はマーク、ロジャー、そしてミミの会話を抜き取って解説していきますので、しっかり内容を把握してくださいね。

ミミと会うまでのマークとロジャーの会話は次の記事をご覧ください。

 

 

マークとミミはどこかで会ったことがある?

ミミを呼び止め、ロジャーがマークにミミを紹介するところから3人の会話は始まります。

 

ROGER:Mark, this is Mimi —

MARK/MIMI:Hi

ROGER:She’ll be dining — (with us)
―ミュージカル“RENT”より“Christmas Bells”

 

ミミにした失態を思い出して「太ってやる!」と自暴自棄になっていたロジャーですが、ミミに会ったら“She’ll be dining — (with us)(彼女も一緒に食事をする)”とは都合が良い男ですね(笑)

ミミを紹介されたマークはこう言います。

 

MARK:I think we’ve met
―ミュージカル“RENT”より“Christmas Bells”

 

「どこかで会ったことあるような気がする」ですね。初対面のはずなのに、何故だろう…と解せないマークに、

 

MIMI:That’s what he said
―ミュージカル“RENT”より“Christmas Bells”

 

「それは彼(ロジャー)も言ってたわ」とミミ。「ロジャーも言っていた」とはどういうことなのでしょうか?

Light My Candle”でロジャーとミミの間にはこんなやり取りがあります。

 

ROGER:
But I’m sure I’ve seen you somewhere else —

MIMI:
Do you go to the Cat Scratch Club?
That’s where I work – I dance – help me look
―ミュージカル“RENT”より“Light My Candle”

 

「確か、君をどこかで見たことがあるような気が…」と言うロジャーに対してミミは「“Cat Scratch Club”へ行く?そこが私の職場、踊るの。」と答えています。ミミは“Cat Scratch Club”で踊るゴーゴーダンサー、ロジャーはそこへ通うお客様だということが、ここで分かるわけですね。

マークが「どこかで会った気がする…」といった時、ミミはこの会話と同じだと感じ“That’s what he said”と言っているんですね。つまり、マークも“Cat Scratch Club”のお客さんだということが、これで分かります(笑)

 

 

モーリーンはマークの元カノ?

そんな会話もほどほどに、今度はモーリーンのパフォーマンスを観に行こうという話になります。

 

MARK & ROGER:
Let’s
Go
To
The lot — Maureen’s performing

MIMI:
Who’s Maureen?

ROGER:
His ex

MARK:
But I am over her
―ミュージカル“RENT”より“Christmas Bells”

 

ミミはモーリーンを知らないので「モーリーンって誰?」と聞くと、ロジャーは“His ex”と答えていますね。“ex”って何だろう…?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これは“ex-girlfriend(元・彼女)”の略です。 次の解説を読むと分かりやすいですよ。

 

スラング「ex」の意味:元カレ、元カノ、前夫、前妻

「ex」は「元カレ」「元カノ」「前夫」「前妻」という意味です。
正式には「ex-boyfriend」「ex-girlfriend」「ex-husband」「ex-wife」ですが、口語的に「ex」ということが多いです。フランクな表現なので、ビジネスの場面なのでは適しません。
「ex」の意味とネイティブの使い方 – 「例」の意味はない?!(英語部マガジン)

 

“ex”だけを使うバイはスラングですので、正式な言い方をしたい場合は“ex-girlfriend”と言いましょう。

元カノだとロジャーに言われたマークは“But I am over her”と返します。これは「でも彼女のことはもう忘れた/でも彼女とはもう終わった」というニュアンスで、次の解説が分かりやすいので引用してみました。

 

もう彼女を忘れた。/I’m over her.

【解説】
日本語では「忘れた」と言いますが英語では「forget」は使いません。「forget」を使ってしまうと「存在すら覚えてない」という意味になってしまいます。「over」は色々な意味がありますがここでは「乗り越えた」という意味です。「get over」は「乗り越える」、「立ち直る」という意味です。例えば「Get over it.(そんなことを忘れろ)」、「It took me 6 months to get over him.(彼を忘れるのに半年かかった)」など。「be over」は「乗り越えたあと」、「立ち直ったあと」という意味です。例えば「I’m over it.(もう平気)」、「Are you over your cold?(もう風邪治った?)」など。
I’m over her.(englishLife.jp)

 

 

時間をかけて…

その後の3人のやりとりはとても微笑ましいというか、むずがゆいというか…。

手をつなごうとして「手をつなぐのはまだにしよう」と言うロジャー、そして「それは警告なの?」と返すミミ。その後の“He/You/I/Just/Need(s)/To take it slow”ではそれぞれが1つずつのことに時間をかけたいということを歌っています。

 

ROGER:
Let’s not hold hands yet

MIMI:
Is that a warning?

ALL THREE:
He/You/I
Just
Need(s)
To take it slow
I should tell you I should tell you
I should tell you I should tell you
I should tell you I …
―ミュージカル“RENT”より“Christmas Bells”

 

ミュージカル『レント』はAIDSを主題にしていることもあり、見ている観客も登場人物もみな人生の終わりというものを考えさせられます。

そんなこともあってか、1つ1つを丁寧に、大切にしたいという気持ちが伝わってくるこの“Just/Need(s)/To take it slow”の部分はぐっときますね。

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