アラジンの反省が色濃く歌われる、英語版「自慢の息子」①

劇団四季ミュージカル『アラジン(Aladdin)』より“Proud of Your Boy(自慢の息子)”の英語歌詞を見てみると、日本語とは遥かに温度差が異なることが分かります。

アラジンは、亡き母にどんな気持ちを込めて歌っているのでしょうか?今回は序盤を解説します。

ディズニー映画では歌われていないこの曲。初めて聞いた時は耳馴染みがなく、正直あまり印象には残りませんでしたが、歌詞をよく読みながら聴いてみると…沁みますねぇ。ガツンと胸にきます。

貧しいが故に盗みや騙しをはたらくアラジン。全て生活のためにやっていることなのです。しかし、それでも自分のやっていることは正しくない…これでは母さんに顔向けできない…という気持ちを込めて歌っているのがこの曲なんですよね。

劇団四季版よりもずっとずっと反省の色が濃いアラジンの想いを、是非知りましょう。

 

「絶対に」とは言っていない

歌う直前の台詞は、劇団四季版だとこうなっています。

 

きっと
真っ当な人間になってみせる
どうすればいいのか
まだわからないけれど
そうしなきゃならないんだ
絶対に!
―劇団四季ミュージカル『アラジン』より「自慢の息子」

 

アラジンの「覚悟を決めた…」といったようなニュアンスが、伝わるのが劇団四季版ですが、英語版がこれと全く同じニュアンスかといったらそうではありません。

 

I’m going to become somebody.
I don’t know how exactly, but I am.
I have to… somehow
―ミュージカル“Aladdin”より“Proud of Your Boy”

 

“somebody”というのは「誰か」という意味なので、1行目は「僕は誰かになる」と訳してしまいそうですが、ここでアラジンが言っているのは「今までの自分とは違う人間になる」ということです。つまり、「今とは別人になってみせる」ということを言っているんですね。

“how exactly”は「どう具体的に」や「具体的にどのようにして」です。2行目の文章は部分的に省略されており、正式に書くとこのような文章になります。

 

  • I don’t know how exactly (I’m going to become somebody)…具体的にどうやって(別人になるかは)分からない
  • but I am (going to become somebody)…でも僕は(別人に)なるんだ

 

省略されているところは1行目と同じ内容になっていることに気付きましたか?何が省略されているかが分かれば、歌詞の意味も理解しやすいですよね。

“I have to”はよく使う英語のフレーズです。「~しなければならない」という意味で、ここもやはり1行目と同じ部分が省略され、このような意味になっています。

 

  • I have to (become somebody)…僕は(別人に)ならなければならないんだ

 

劇団四季版で言うところの「真っ当な」に当たる単語はありませんが“somebody”が今とは違う自分を表現しているので、「真っ当」と訳されているんですね。また、次のブロックで「今までの僕と違う男になる」と訳したフレーズを入れています。

ここで注目したいのは「絶対に」に当たる部分が“somehow”となっている点です。“somehow”ってそういう意味ではないんですよね。「何とかして」「どうにかして」という意味ですから、劇団四季版よりも必死さがにじみ出ていることがお分かりいただけると思います。

 

 

見ていて欲しいのは…

次のブロックはどうでしょうか?

 

決めたよ 今日から変わる
今までの僕と違う男になる
見ていて かあさん
時間を無駄にしてきた僕だけど
―劇団四季ミュージカル『アラジン』より「自慢の息子」

 

このパートで歌っていることは、英語版では異なります。というよりは、このパートで英語版で歌われていることは劇団四季版では訳されていません。「今までの~」は先ほどのフレーズにあったものですし、「時間を~」は次のブロックで出てきます。もちろん「決めたよ」とも言っていないですね。

ではここで何が歌われているかということですが、似たようなフレーズが2回歌われていますね。

 

Proud of your boy
I’ll make you proud of your boy
―ミュージカル“Aladdin”より“Proud of Your Boy”

 

“proud of your boy”はまさにこの曲題にもなっているフレーズですが、「あなたの誇りの子」つまり「母さんの自慢の息子」です。“I’ll make you”がつくとより表現が豊かになり、「僕があなたの息子を誇りに思えるようにするよ」という意味になります。2行に渡って同じことを繰り返しているほど、アラジンにとっては伝えたい内容なんだということが分かります。

続く2行のフレーズはこうなっています。

 

Believe me, bad as I’ve been, Ma
You’re in for a pleasant surprise
―ミュージカル“Aladdin”より“Proud of Your Boy”

 

登場する“Ma”とは「母さん」のことです。お母さんを表現するものに“mother”、“mom”、“mama”などがありますが、“ma”もその1つなんですね。

“pleasant surprise”はただのサプライズではなく、「幸せな驚き」のことで、これから自分が変わろうとすることをこのように表現しています。“in for”で「~を得るのは確実」ですから、ここは「僕を信じて、母さん、今まで酷かったけど/幸せな驚きを得ることは間違いないから」と歌っていますよ。

これから先の歌詞でも、アラジンの内面が手に取るように分かる内容になっているので、引き続きご覧くださいね。

 

 

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