“What a Woman Wants”で歌われる女が求める男

 
こんにちは!

ミュージカル考察ブロガー、あきかん@performingart2)です。
 

ミュージカル『キンキーブーツ(Kinky Boots)』より “What a Woman Wants” の英語歌詞を見てみると、ドンとローラの考え方の比較がされていることが分かります。

それぞれにとっての「」とは?「」とは?

真っ向から対立する2人の意見を見ていきましょう。

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ドンに対するローラの警告

 

冒頭は、ドンに対するローラからの警告で始まっています。

 

Stand back, let me tell you something
What a woman wants to see
Stand back, Mr. I-Know-Everything
But it’s what you blindly see
What a woman wants

―ブロードウェイミュージカル“Kinky Boots”より “What A Woman Wants”(作詞:Cyndi Lauper)

 

ローラが歌っているのは次のようなことです。

 

  • 下がりなさい、1つあなたに教えてあげましょうか。
  • 何を女が(男に)求めているのかということを
  • 下がりなさい、ミスター「俺は何でもしっている」
  • でもそれはあなたには見えていないものなの
  • 女が求めているものは

ドンは男は強くあるべきものだという固定概念を持っていますが、ローラはそういうものを女性は求めていない…という警告をします。

これが “What a Woman Wants” という曲で、この曲中で常に耳にする “What a Man(男とは何か)” と “What a woman wants(女は何を求めているのか)”  は、非常に暗示的ですよね。

 

女性が求める男性像

 

では、女が何を求めているのか…ドンの考えは「肉体」的、ローラの考えは「精神」的です。

これらの主張が交互に行き来するのがこの曲の面白さですが、1つずつ比較してみることにしましょう。

1つ目は、明らかに「肉体」と「精神」が対立していますね。

 

  • ドン:Masculinity … 男らしさ
  • ローラ:Sensitivity … 思いやり、気配り

 

2つ目は「女に触れる」といったシーンに限定しています。

 

  • ドン:A muffin to clutch … しっかりと掴む、握る
  • ローラ:Just a tender touch … 優しく触れるだけで良い

 

ドンは「力強く握る」や「力強く抱き寄せる」ことを良しとしていますが、ローラは優しく触れるだけで良いと伝えています。

そして、3つ目はかなり下品ですが…

 

  • C’mon we all know what a bird really wants is a rock solid- … みんな知ってるだろ?女が本当に欲しいのはガチガチに硬い…
  • Mmhmm…commitment! … あら、約束でしょう!

 

もちろんドンが言わんとしているのは、ガチガチに硬い「男性器」ですが、この言葉を言わせる前にローラは「あら、約束でしょう!」と言い切ります。カッコイイですね。

 

そして、最後に2人はこのように対立します。

ドンは肉体的欲求を満たせる男こそが男だという主張をします。

 

  • A woman wants a man to give as much as she can take, Just like me  … 女は俺様のように、求める以上のことを与えられる男を求めているんだ

 

しかしそれを、女性アンサンブル達がこのように反論します。

 

  • A libidinous Lothario on the make … 肉欲的な女たらしだわ

 

 

ローラが知っていること

 

ローラがドンに伝えたいのはこういうことです。

 

What separates a man like you from a man like me
I’m a reflection
Her protection
I’m her curious mystery

―ブロードウェイミュージカル“Kinky Boots”より “What A Woman Wants”(作詞:Cyndi Lauper)

 

意味はこうですね。

 

  • あなたのような男と私のような男の違いは何でしょう?
  • 私は鏡なの
  • 彼女たちの保護者なの
  • 彼女の好奇心を抱かせるミステリーなの

 

ローラは男でありながら女を体現できる存在だから、求められるのだということです。

つまり、ローラは本質的に女性が求めるものを兼ね備えているということですね。

そして、この後に放つ言葉がなかなか痛烈です。

 

  • Look at me, devilishly debonair … 私を見て、悪魔的なほどに物腰が柔らかでしょう
  • Look at you, divinely dull, drab and dumpy … あなたを見て、神様みたいに冴えなくて、つまらなくて、みすぼらしいわ

 

自らを「悪魔」とし、ドンを「」と表現しながら、それぞれのイメージとは真逆のことを表現しています。

ドンの立場から見れば、ローラのようなルックスの男は「悪魔」のようですが、その悪魔が兼ね備えた「悪魔的」な部分に女性は惹かれる。

一方「神」のように鉄壁な在り方が、女性を突き放していると…。

シンプルですが、対比が素晴らしく「男」と「女」における固定概念を真っ向から描いている歌ですね。

 

もっと考察を読みたい方は、こちらから!


それでは皆さん、良い観劇ライフを…

以上、あきかん@performingart2)でした。

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