『SIX』ヘンリ8世の6人の妻を紹介(3/6)ジェーン・シーモア

あきかん

こんにちは!

ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。

ミュージカル『シックス(SIX)』より “Ex-Wives” の英語歌詞に登場する6人の女性は、ヘンリ8世の6人の妻たち。

その3人目はジェーン・シーモア(Jane Seymour)という人物です。

ミュージカルにおけるイメージカラーはブラック。彼女がどのような人物だったか、簡潔に見ていきましょう。

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Ex-Wives” がどのような曲かは、こちらの記事で解説しています。

 

“Ex-Wives” で歌われている概要

 

Ex-Wives” の後半では、6人の妻たちが、それぞれどのようにヘンリ8世との結婚生活を終えたかが、簡潔に歌われています。

ジェーン・シーモアは「死別(Died)」。彼女のパートではこのように歌われています。

 

Jane Seymour, the only one he truly loved(Rude)

When my son was newly born, I died
But I’m not what I seem, or am I?
Stick around and you’ll suddenly see more

―ウェストエンドミュージカル“SIX”より “Ex-Wives”(作詞:Toby Marlow, Lucy Moss)

 

要点をまとめると、このようなことが歌われています。

 

  • ジェーン・シーモア、たった1人真に愛された者
  • 息子が初めて生まれた時、私は死んだ
  • でも私は見られた通りの人間ではない、それとも見られた通りの人間なのかしら?
  • 私についてきてくれたら、きっと今まで以上ものが見えるはずよ

 

ここを詳しく解説していきます。

 

押さえておくべき2つのこと

キャサリン・オブ・アラゴンとアン・ブーリンの侍女だった

 

ジェーン・シーモアは、もともと侍女として宮廷に仕えていました。

しかし、アン・ブーリン息子を出産できなかったことや、複数の男性と体の関係を持ったことから、ヘンリ8世の心は次第にアンの侍女であったジェーン・シーモアに移り、アンの処刑執行の翌日には婚約を公表しています。

アンと真逆な性格のジェーンは、ヘンリ8世に言い返したことがなかったそうで、その様子は彼女の歌う曲 “Heart of Stone” によく表れています。

 

息子エドワードを出産後、死去

 

キャサリン・オブ・アラゴンアン・ブーリンと異なるのは、ジェーン・シーモア息子を出産したという点です。

しかし何の定めか、産後の体調が回復せぬまま亡くなってしまいます

ヘンリ8世には6人の王妃がいましたが、彼女だけがウィンザー城内の王室霊廟において隣に眠ることを許されています

自らの命を落とすことになってしまいましたが、息子の出産や死後の対応を見ると、彼女が「王妃として」の役目を果たし、それ故にヘンリ8世から愛されていたことが分かりますね。

 

あきかん

それでは皆さん、良い観劇ライフを…

以上、あきかん(@performingart2)でした!