【必読】『ノートルダムの鐘』より「フィナーレ」ラテン語パートの意味を理解する!

あきかん

こんにちは!
ミュージカル考察ブロガー、あきかん@performingart2です。

劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)』より「フィナーレ(Finale)」の英語歌詞を見てみると、ところどころがラテン語歌詞で歌われており、意味を理解することができません…

そこで、この記事では「フィナーレ(Finale)」のラテン語パートを解説していきます。

ラテン語パートでは神との関係が強いシーンで歌われていることが分かりますよ!

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序盤:聖歌『テ・デウム』で構成

フィナーレ(Finale)」序盤の歌詞を見てみましょう。

今まで色々なラテン語を調べてきましたが、見たことのないフレーズです…

🎵ラテン語パートの歌詞

Judex crederis
Esse venturus
In te domine
Speravi
Non confundar in
Aeternum
Salvum
Fac populum
Tuum
Judex crederis

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

1つ1つ単語を調べるのは難しいので、序盤の2行 “Judex crederis Esse venturus” で検索をかけてみました。

すると、どうやらこれは聖歌『テ・デウム(Te Deum)らしいと分かりました。

『テ・デウム』 | どんな曲?

『テ・デウム』は「神をたたえる最古の聖歌の1つ」だそうで、日常的にも、宗教行事のいずれでも歌われている聖歌です。

 「Te Deum laudamusテ・デウム・ラウダムス<神よ、あなたをほめたたえます>」で始まるこの祈祷文は、ローマ・カトリック教会で「テ・デウム」と言いならわされている。三位一体の神をたたえる最古の賛歌の一つである。神に感謝を表す祈りとして主日や祭日の教会の祈り(聖務日課)「読書」や年の終わりなどで司教司式による荘厳な祈祷式で唱えたり歌われることが多い。祈りや聖歌の分類としては賛歌Hymnusとなる。伝統的なグレゴリオ聖歌として歌唱される有名聖歌の一つでもある。特別な機会に神に感謝を捧げるための国家的な慶祝行事の音楽としても歌われてきた。賛歌「テ・デウム」には単純様式Tonus solemnisと荘厳様式Tonus simplexの2つが伝えられている。

グレゴリオ聖歌 賛歌「テ・デウムTe Deum laudamus」(音楽サロン)

実際の聖歌は、こちらからお聴きください。

『テ・デウム』 | 歌詞の意味は?

『テ・デウム』の歌詞は比較的長いですが、そこから部分的に切り取ったフレーズが「フィナーレ(Finale)」で使われています。

以下の色付きパートが「フィナーレ(Finale)」で使われいるフレーズです。

⛪『テ・デウム(Te Deum)』の対訳

Te Deum laudamus:
Te Dominum confitemur.
Te aeternum Patrem omnis terra veneratur.
Tibi omnes angeli; Tibi caeli et universae potestates;
Tibi Cherubim et Seraphim incessabili voce proclamant:
あなたを、神を、われらは誉め、
あなたを、主を讃えます。
あなたを、永遠の父を、全地は敬います。
すべてのみ使いたち、天と世界の力ある者は、
ケルビムも、セラフィムも、絶えず歓声を上げます。

Sanctus, sanctus, sanctus, Dominus Deus Sabaoth.
Pleni sunt caeli et terra majestatis gloriae Tuae. (Isa. 6:3)
聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主なる神。
天と地はあなたの偉大なる栄光に満ち溢れます。(イザヤ書 6:3)

Te gloriosus apostolorum chorus,
Te prophetarum laudabilis numerus,
Te martyrum candidatus laudat exercitus.
Te per orbem terrarum sancta confitetur Ecclesia,
Patrem immensae majestatis:
venerandum Tuum verum et unicum Filium;
sanctum quoque paraclitum Spiritum.
栄光ある使徒たちの合唱、
讃えられるべき数々の預言者、
潔き殉教者の軍勢が、あなたを讃美します。
全地にあまねき聖なる公会は、あなたを讃えます。
永遠にいます大いなる父と、
尊きまことのひとり子、
そして、慰め主なる聖霊を。

Tu Rex gloriae, Christe.
Tu Patris sempiternus es Filius.
Tu ad liberandum suscepturus hominem,
non horruisti Virginis uterum.
Tu devicto mortis aculeo,
aperuisti credentibus regna caelorum.
栄光の王キリストよ、
あなたこそ、父のとこしえの御子。
あなたは人々を救うために、
いとわずおとめの胎(はら)に宿られ、
死のとげに打ち勝ち、
信ずる者に天国を開かれました。

Tu ad dexteram Dei sedes, in gloria Patris.
Judex crederis esse venturus.
Te ergo quaesumus, Tuis famulis subveni:
quos pretioso sanguine redemisti.
Aeterna fac cum sanctis Tuis in gloria numerari.
主は、父の栄光のうちに神の右に座し、
審き主として来られることを信じます。
どうか、あなたのしもべをお助けください、
あなたの尊い血によってあがなわれた者らを。
主の聖徒たちと共に、永遠の栄光のうちに列せられますように。

Salvum fac populum Tuum, Domine,
et benedic hereditati Tuae.
Et rege eos, et extolle illos usque in aeternum. (Ps. 28:9)
Per singulos dies benedicimus Te;
et laudamus nomen Tuum in saeculum, et in saeculum saeculi.
Dignare, Domine, die isto sine peccato nos custodire.
主よ、あなたの民を救い、
あなたの世継ぎを祝福し、
永遠にこれを治め、高めてください。(詩編 28:9)
私たちは、日ごとにあなたを祝し、
世々に限りなくみ名を誉め讃えます。
主よ、今日も私たちを罪なくお保ちください。

Miserere nostri, Domine, miserere nostri.
Fiat misericordia Tua, Domine,
super nos, quemadmodum speravimus in Te.
In Te, Domine, speravi:
non confundar in aeternum.

私たちを憐れんでください、主よ、私たちを憐れんでください。
主よ、あなたの憐れみをお与えください、
われら、あなたに依り頼む人々の上に。
主よ、あなたに依り頼みます。
揺るぎなく、とこしえに至るまで。

テ・デウム/御身天主を(聖歌・歌詞・宗教詩対訳集)

フィナーレ(Finale)」では、『テ・デウム』を部分的に1行ずつ抜き取り組み合わせており、元の歌詞の順に沿っているわけではありませんでした。作品のシーンに合うよう、順番が構成されたのだろうと想像しています。

ラテン語パートの意味は?

フィナーレ(Finale)」序盤は、次のような歌詞になると言えそうです。

  • Judex crederis
    Esse venturus
    審き主として来られることを信じます。
  • In te domine
    Speravi
    Non confundar in
    Aeternum
    主よ、あなたに依り頼みます。
    揺るぎなく、とこしえに至るまで。
  • Salvum
    Fac populum
    Tuum
    あなたの民を救い、
  • Judex crederis
    (民を救う)審き主を信じます。

こうやって読み解くと、エスメラルダの処刑を前に、神に対して最後の訴えをしているようにも受け取れます。

このフレーズの直後に歌われる「キリエ・エレイソン(Kyrie Eleison)」の意味は、こちらの記事で解説しています。

中盤:3つの聖歌で構成

フィナーレ(Finale)」中盤の、処刑台に火が放たれてからのシーンは、次の3つの曲から引用され組み立てられていることが分かりました。

  1. 聖歌『リベラ・メ(Libera me)
  2. 讃美歌『オー・サルターリス・ホスティア(O Salutaris Hostia)
  3. 『ディエス・イラエ(Dies irae)

①聖歌『リベラ・メ』

エスメラルダに火が放たれ、カジモドが「エスメラルダ!」と叫んだあと、助けに行くシーンです。

「エスメラルダ!」から「聖域だ!」の間で歌われる歌詞は次の通りで、色付き歌詞がラテン語パートです。

🎵ラテン語パートの歌詞

Quasimodo:
Esmeralda!

Chorus:
Libera me domine
De morte aeterna

Congregation:
And at that moment, Quasimodo decided…

Chorus:
In die illa
Tremenda
Quando caeli
Movendi sunt

Congregation:
He could remain still no longer…

Chorus:
Caeli et terra

Congregation:
He broke free of the ropes…

Chorus:
Dum venere judicare

Congregation:
That were tied to the pillars…

Chorus:
Saeculum per ignem

Chorus:
He slid down the facade like a drop of rain and climbed to the balustrade.

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

『リベラ・メ』 | どんな曲?歌詞の意味は?

こちらのパート、何となく耳に聴き覚えがありませんか?

実は、2幕のオープニング「間奏曲/アントラクト(Entr’acte)」で流れる歌詞と一緒なのです!

『リベラ・メ』は「ミサが終わった後に柩の前で行われる赦禱式(しゃとうしき)で歌われる曲」だそうで、レクイエムです。

『リベラ・メ(Libera me)』は、フォーレ作曲『レクイエム(Requiem)』第6番目の楽曲。

レクイエムの傑作として名高いフォーレ『レクイエム』は、フォーレの全作品中で最も演奏機会が多く、しばしば、モーツァルト、ヴェルディの作品とともに「三大レクイエム」の一つに数えられる。

リベラ・メ Libera me フォーレ「レクイエム」より第6曲(世界の民謡・童謡 www.worldfolksong.com)

実際の聖歌は、こちらからお聴きください。

以下の色付きパートが「フィナーレ(Finale)」で使われいるフレーズです。

⛪『リベラ・メ(Libera me)』の対訳

Libera me, Domine, de morte æterna,
in die illa tremenda.
主よ 永遠の死から私をお救いください
恐るべきその日に

Quando cœli movendi sunt et terra,
Dum veneris judicare sæculum per ignem.
Tremens factus sum ego et timeo,
dum discussio venerit atque ventura ira.
Quando cœli movendi sunt et terra.
と地が揺れ動き
主が炎を持ってこの世を裁く日
来るべき裁きと怒りの時に
私は恐れおののく
天と地が揺れ動く

Dies iræ, dies illa,
calamitatis et miseriæ,
dies magna et amara valde.
それは怒りの日
災いと不幸の日
大いなる嘆きの日

Requiem æternam dona eis, Domine
et lux perpetua luceat eis.
主よ 永遠の安息を彼らに与え
絶えざる光でお照らしください

リベラ・メ Libera me フォーレ「レクイエム」より第6曲(世界の民謡・童謡 www.worldfolksong.com)

部分的に付け加えられている単語(Caeli et terra)もありましたが、ほぼ『リベラ・メ』の歌詞のままでした。

ラテン語パートの意味は?

ラテン語の部分だけを抜き取ってまとめると、このような意味になると言えそうです。

  • Libera me domine
    De morte aeterna
    主よ 永遠の死から私をお救いください
  • In die illa
    Tremenda
    恐るべきその日に
  • Quando caeli
    Movendi sunt
    天が揺れ動く
  • Caeli et terra
    天と地
  • Dum venere judicare
    Saeculum per ignem
    主が炎を持ってこの世を裁く日

エスメラルダが死に直面しているシーンで、神に救いを求めているように読みとれますね。

②讃美歌『オー・サルターリス・ホスティア』

エスメラルダを助け出すシーンでは『オー・サルターリス・ホスティア』が引用されています。

色付き歌詞がラテン語パートです。

🎵ラテン語パートの歌詞

Chorus:
Salutaris
Salutaris hostia
Quae caeli pandis ostium
Bella premunto hostilia
Da robur fer auxilium
Sit sempiterna gloria
Sit sempiterna gloria
Sit sempiterna gloria
Gloria, gloria
Semper sanctus

Quasimodo:
Sanctuary!

Chorus:
Sanctus

Quasimodo:
Sanctuary!

Chorus:
In excelsis

Frollo:
Captain, seize the cathedral!

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

『オー・サルターリス・ホスティア』 | どんな曲?

『オー・サルターリス・ホスティア』は、伝統的に歌われているラテン語の聖体讃美歌のようです。

聖体祝日の行列の際に歌われる賛美歌

オ・サルタリス・ホスチア. O salutaris hostia. (コトバンク)

実際の聖歌は、こちらからお聴きください。

『オー・サルターリス・ホスティア』 | 歌詞の意味は?

こちらが『オー・サルターリス・ホスティア』の歌詞と対訳です。

⛪『オー・サルターリス・ホスティア(O Salutaris Hostia)』の対訳

O salutaris Hostia
Quae coeli pandis ostium:
Bella premunt hostilia,
Da robur, fer auxilium.
救いの犠牲
いけにえ
天の門開き
迫れる敵より 助けたまえ主よ

Uni trinoque Domino
Sit sempiterna Gloria,
Qui vitam sine termino
Nobis donet in patria.
感謝と賛美を 主にささげまつる
み国へ導き 永遠に生かしませ

Amen.
アーメン

今週のアンセム『O Salutaris Hostia』

なお『オー・サルターリス・ホスティア』にはない “Semper sanctus” は「常に聖なる」、”In excelsis” は「いと高きところに」という意味があります。

ラテン語パートの意味は?

ラテン語の部分だけを抜き取ってまとめると、このような意味になると言えそうです。

  • Salutaris
    Salutaris hostia
    Quae caeli pandis ostium
    Bella premunto hostilia
    Da robur fer auxilium
    救いの
    救いの犠牲
    いけにえ
    天の門開き
    迫れる敵より 助けたまえ主よ
  • Sit sempiterna gloria
    Sit sempiterna gloria
    Sit sempiterna gloria
    Gloria, gloria
    Semper sanctus
    永遠の栄光があらんことを
    永遠の栄光があらんことを
    永遠の栄光があらんことを
    栄光、栄光
    とこしえに聖なる
  • Sanctus
    In excelsis
    天のいと高きところに聖なるかな

③聖歌『ディエス・イラエ』

フィナーレ(Finale)」の終盤部分の、ノートルダム大聖堂の扉を壊そうとするシーンでは『ディエス・イラエ』が引用され、最後の審判について歌われています。

火あぶりの刑からエスメラルダを救出し、ノートルダム大聖堂に戻ったカジモド。フロローは扉を壊してでも中に入るよう命じます。そこで歌われるラテン語がこれです。

🎵ラテン語パートの歌詞

Dies irae
Dies illa
Dies irae
Dies illa

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

聖歌『ディエス・イラエ』 | どんな曲?

「ディエス・イラエ」は「怒りの日」を意味しており、レクイエムの中で歌われる聖歌のようです。「怒りの日」は「最後の審判」のことを指すようです。

怒りの日(いかりのひ、ディエス・イレ、Dies irae)とは終末思想の一つで、キリスト教終末論において世界の終末、キリストが過去を含めた全ての人間を地上に復活させ、その生前の行いを審判し、神の主催する天国に住まわせ永遠の命を授ける者と地獄で永劫の責め苦を加えられる者に選別するとの教義、思想。

または、それが行われる日。

怒りの日(wikipedia)

聖歌『ディエス・イラエ』 | 歌詞の意味は?

こちらが『ディエス・イラエ』の歌詞と対訳です。

⛪『ディエス・イラエ(Dies irae)』の対訳

Dies iræ, dies illa
solvet sæclum in favilla:
teste David cum Sibylla
怒りの日、その日は
ダビデとシビラの預言のとおり
世界が灰燼に帰す日です。

Quantus tremor est futurus,
quando judex est venturus,
cuncta stricte discussurus
審判者があらわれて
すべてが厳しく裁かれるとき
その恐ろしさはどれほどでしょうか。

怒りの日(wikipedia)

ラテン語パートの意味は?

フィナーレ(Finale)」では最初の1行が繰り返し歌われていて、意味はこうなります。

  • Dies irae
    怒りの日
  • Dies illa
    その日は

これをミュージカルのシーンに当てはめると、フロローが裁かれるその日を暗示しているように思えませんか?

いずれ裁きの日が来る。生前の行いを審判する時が来る。それでもフロロー、お前はそのような行いをするのか…」と神の声が聞こえてきそうな一文です。

ちなみにこのフレーズは、ミュージカルの冒頭、ジェアンの死後にも歌われています。

終盤:3つの歌で構成

フィナーレ(Finale)」終盤の、フィーバスが阻止しようと歌い始めるシーンからは、次の3つの曲から引用され組み立てられていることが分かりました。

  1. 『オーリム(Olim)
  2. 『奇しきラッパの響き (Tuba mirum)
  3. 『ディエス・イラエ(Dies irae)

①「オーリム」と同じ歌詞!

フロローがノートルダム大聖堂の扉を壊してでも中に入るよう命じ、フィーバスがそれを阻止しようと歌い始めるシーンです。ラテン語部分は色の箇所で3行あります。

🎵ラテン語パートの歌詞

Phoebus:
Hear me, people of Paris
How much oppression will you allow

Choir:
Olim deus accelere
Hoc saeculum splendidum

Phoebus:
Someday your patience will finally break
Why not make someday come right now

Choir:
Accelere fiat venire olim

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

さて、この3行ですが、どこかで聴き覚えがないですか?

そうです!「オーリム/いつか(Olim)」で歌われている内容とぴったり一致します!

意味はこちらの記事にまとめておりますので、是非ご覧ください。

②:『奇しきラッパの響き』

ノートルダム大聖堂が打ち破られた直後、カジモドが最後の一撃を加える直前のシーンでは『奇しきラッパの響き』が引用されていることが分かりました。

色付き歌詞がラテン語パートです。

🎵ラテン語パートの歌詞

Chorus:
Mors stupebit et natura
Cum resurget creatura
Judicanti responsura

Soldier my god, look up there! He’s way up there!

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

『奇しきラッパの響き』 | どんな曲?

こちらも最後の審判について歌われています。実際の聖歌は、こちらからお聴きください。

『奇しきラッパの響き』 | 歌詞の意味は?

こちらが『奇しきラッパの響き』の歌詞と対訳です。

⛪『奇しきラッパの響き (Tuba mirum)』の対訳

Tuba mirum spargens sonum
per sepulchra regionum,
coget omnes ante thronum.
奇しきラッパの響きが
各地の墓から
すべての者を玉座の前に集めるでしょう。

Mors stupebit et natura,
cum resurget creatura,
judicanti responsura
つくられた者が
裁く者に弁明するためによみがえる時
死も自然も驚くでしょう。

Liber scriptus proferetur,
in quo totum continetur,
unde mundus judicetur.
書物がさしだされるでしょう。
すべてが書きしるされた
この世裁く書物が。

Judex ergo cum sedebit,
quidquid latet, apparebit:
Nil inultum remanebit.
そして審判者がその座に着く時
隠されていたことがすべて明らかにされ、
罪を逃れるものはありません。

Quid sum miser tunc dicturus?
Quem patronum rogaturus?
Cum vix justus sit securus.
その時哀れな私は何を言えば良いのでしょう?
誰に弁護を頼めば良いのでしょう?
正しい人ですら不安に思うその時に。

レクイエム(wikipedia)

なかなか興味深い歌詞ですね…

ラテン語パートの意味は?

ラテン語の部分だけを抜き取ってまとめると、このような意味になると言えそうです。

  • Mors stupebit et natura,
    cum resurget creatura,
    judicanti responsura
    つくられた者が
    裁く者に弁明するためによみがえる時
    死も自然も驚くでしょう。

死を目の前にしたフロローに、神が「このままで良いのか?お前の考えは変わらないのか?」と問うているような切迫感を覚えるフレーズになっています。

③聖歌『ディエス・イラエ』

エスメラルダが死に、憤慨したカジモドがフロローを突き落とす直前のシーンです。

色付き歌詞がラテン語パートです。

🎵ラテン語パートの歌詞

Chorus:
Solvet saeculum in favilla
Teste david cum sybilla
Quantus tremor est futurus
Quando judex est venturus

Frollo:
Let go of me! Quasimodo, no, don’t!

Quasimodo:
I told you, master. I am very strong!

ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Finale” (作詞:Stephen Schwartz)

『ディエス・イラエ』は「フィナーレ(Finale)」の他のシーンでも使われていますが、ここではそれ以外のフレーズが使われています。

『ディエス・イラエ』 | 歌詞の意味は?

こちらが『ディエス・イラエ』の歌詞と対訳です。

⛪『ディエス・イラエ(Dies irae)』の対訳

Dies iræ, dies illa
solvet sæclum in favilla:
teste David cum Sibylla

怒りの日、その日は
ダビデとシビラの預言のとおり
世界が灰燼に帰す日です。

Quantus tremor est futurus,
quando judex est venturus,
cuncta stricte discussurus
審判者があらわれて
すべてが厳しく裁かれるとき

その恐ろしさはどれほどでしょうか。

怒りの日/ディエス・イラエ、ディエス・イレ(wikipedia)

最後の審判の様子を明確に表現している歌詞だと分かります。

ラテン語パートの意味は?

ラテン語の部分だけを抜き取ってまとめると、このような意味になると言えそうです。

  • solvet sæclum in favilla:
    teste David cum Sibylla
    ダビデとシビラの預言のとおり
    世界が灰燼に帰す日です。
  • Quantus tremor est futurus,
    quando judex est venturus,
    審判者があらわれて
    すべてが厳しく裁かれるとき

いかがでしたか?何だかこのフレーズ、フロローの最期にピッタリ来ますよね…。

「世界が灰燼に帰す日」は、カジモドによって大聖堂前の広場が火の海となった様子と重なります。また「審判者」はカジモドで、彼によって全てが厳しく裁かれフロローは奈落の底へと落ちていきます。

少し考え過ぎと思われるかもしれませんが、あながち間違ってはいないんですよ?

というのも、フロローが死ぬ直前に残した最期の言葉から「神によって裁かれた様子」が、非常によく分かる内容になっているんです。

是非次の記事も併せてご覧いただき、フロローの最期と向き合って下さいね。

あきかん

それでは皆さん、良い観劇ライフを…
以上、あきかん@performingart2でした!

これ一冊で、観劇の解像度が爆上がりする。

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観る前、観た後に。作品がもっと怖く、もっと愛おしくなる。

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