La Vie Boheme/英語歌詞の内容と意味を理解する⑤

東宝ミュージカル『レント(RENT)』より“La Vie Boheme”を見てみると、難しい単語の羅列ばかりで何のことを歌っているのかさっぱり分かりません…

ここではそんな難しい単語を1つずつ解説しながら、内容を掘り下げていこうと思います。今回は注文内容と歌詞に出てくる著名な人物についてご紹介します。

ボヘミアンの意味については、こちらの記事をご覧ください。

 

また“La Vie Boheme”の歌詞解説については、こちらの記事をご覧くださいね。

 

注文しているのは日本料理?

レストランの店員が何かを読み上げていますね。メニューのようですが一体どんな食べ物なのでしょうか?“So that’s”というのは「ということは」ですので、それに続くのがメニューです。

 

RESTAURANT MAN:
So that’s five miso soup, four seaweed salad
Three soy burger dinner, two tofu dog platter
And one pasta with meatless balls

A BOY:
Ugh

COLLINS:
It tastes the same

MIMI:
If you close your eyes

RESTAURANT MAN:
And thirteen orders of fries
Is that it here?

ALL:
Wine and beer!
―ミュージカル“RENT”より“La Vie Boheme”

 

まずは最初のメニューです。

 

  • five miso soup…味噌汁5つ
  • four seaweed salad…海藻サラダ4つ
  • Three soy burger dinner…大豆バーガーセット3つ
  • two tofu dog platter…豆腐ドッグを大皿2つで
  • one pasta with meatless balls…ミートなしボールのパスタが1つ

 

どうですか?味噌汁、海藻、大豆、豆腐…全て日本料理を髣髴させますね。

日本では「海苔」「わかめ」「昆布」など名称が異なりますが、英語ではそういった海藻類をまとめて“seaweed”と言っています。なのでどれを英語訳する場合も一般的には“seaweed”になってしまうんですよね。ここでは「海藻サラダ」で良いでしょう。

あとはアメリカの代表的な食べ物「ハンバーガー」と「ホットドッグ」の中身が大豆や豆腐になっていたり、ミートボールではなく「ミートボールなし」のパスタなど、面白いメニューが続きます。男の子が“Ugh(うぇ)”、つまり「不味そう」だと表現していますが、「そんなに不味くなさそうじゃない?」と思ってしまう日本人は私だけではないはず(笑)

コリンズの言う“It tastes the same”に対してエンジェルが“If you close your eyes”と返しています。「同じ味だな」「目を閉じてしまえばね」という会話です。見た目は違うけれど、目をつむってしまえば同じ味。見た目は違うけれど、味わいは一緒…ということが言いたいのでしょう。

それに加えて頼んだのはコレ。

 

  • thirteen orders of fries…フライドポテト13皿

 

食べますね~、でもフライドポテトって美味しいからあっと言う間に食べ終わっちゃいますよね。“Is that it here?”は「こちらのテーブルはこれで以上ですか?」という意味です。そして極めつけはいつもの…

 

  • Wine and beer!…ワインとビール!

 

ですね。

 

 

「自由奔放な人生(La vie Boheme)」だと思うもの32連発!

歌詞のおさらい

さて、ここからですね、本当に難しいのが…見たこともない単語が次々と出てきます。中には名前と思われるものも…。

まずはざっと歌詞のおさらいからしていきましょう。

 

MIMI & ANGEL:
To hand-crafted beers made in local breweries
To yoga, to yogurt, to rice and beans and cheese
To leather, to dildos, to curry vindaloo
To huevos rancheros and Maya Angelou

MAUREEN & COLLINS:
Emotion, devotion, to causing a commotion
Creation, vacation

MARK:
Mucho masturbation

MAUREEN & COLLINS:
Compassion, to fashion, to passion when it’s new

COLLINS:
To Sontag

ANGEL:
To Sondheim

FOUR PEOPLE:
To anything taboo

COLLINS & ROGER:
Ginsberg, Dylan, Cunningham and Cage

COLLINS:
Lenny Bruce

ROGER:
Langston Hughes

MAUREEN:
To the stage

PERSON #1:
To Uta

PERSON #2:
To Buddha

PERSON #3:
Pablo Neruda, too

MARK & MIMI:
Why Dorothy and Toto went over the rainbow
To blow off Auntie Em

ALL:
La vie Boheme
―ミュージカル“RENT”より“La Vie Boheme”

 

 

ミミとエンジェルのパート

それでは早速1つずつ紐解いていきましょう。

 

  1. To hand-crafted beers made in local breweries…地元の醸造所で作られた手作りのビール
  2. To yoga…ヨガ
  3. to yogurt…ヨーグルト
  4. to rice and beans and cheese…米に、豆に、チーズ
  5. To leather…革製品
  6. to dildos…張形
  7. to curry vindaloo…ヴィンダルーカレー
  8. To huevos rancheros…ウェボス ランチェロス
  9. and Maya Angelou…マヤ・アンジェロウ

 

前半は「ふむふむ」といった感じですが、後半がまるで呪文のようですね。

まず漢字でさらっと滑り込ませている「張形」って何のことか分かりますか?私は全く分からなかったのですが、これ「陰茎の形をした淫具」のことなんですって…(苦笑)。ミミとエンジェルの口からこんな単語が飛び出てくるとは!なかなかのボヘミアンですね。

さて、その後はカタカナの単語が続きますが、簡単にご説明します。

 

  • ヴィンダルーカレー…インド各地で親しまれているゴア発祥のカレー料理
  • ウェボス ランチェロス…メキシコの朝ごはんの定番、卵料理

 

そして、マヤ・アンジェロウはアメリカの活動家であり女優であった人物です。詳細は、次の記事でまとめているので併せてご覧くださいね。

 

モーリーンとコリンズのパート

次にモーリーンとコリンズのパートです。ここではモノではなく気持ちや感情が歌われています。

 

  1. Emotion…感情
  2. devotion…献身
    →他に「深い愛情、信心」などの意味もあります。
  3. to causing a commotion…騒動を起こすこと
  4. Creation…創造
  5. vacation…休暇

 

芸術家という意味もあるボヘミアン達にとっては、豊かな感情や創造がボヘミアンの人生に直結するよね…と、うなずけるパートです。

ちなみに“vacation”と聞けば普通は「休暇」をイメージすると思うのですが、どうやら「立ち退き」という意味もあるようで…。もしかしたら「休暇」ではなく「立ち退き」を意味しているのかな?とも思ったりしました。ダブルミーニングで歌詞に盛り込んでいるのであれば面白い。

 

マークのパート

さて、先ほどのパートは全て韻を踏んでいるのですが、それに加えてマークも韻を踏んだフレーズを歌っています。

 

  1. Mucho masturbation

 

さて、この意味分かる方いらっしゃいますか??

このパートを説明するのはとてつもなく気恥ずかしいのですが、先に意味だけ言うと…「マスターベーションしまくり」みたいな意味になります(恥)。

マスターベーションとは自慰行為のことで、“mucho”とはスペイン語で「沢山」という意味です。これも、自由奔放な人生といえばそうなのかもしれませんが、まぁ、あからさまに言ったものです!

Mr.グレイとベニーもさぞかし怪訝な顔をしたことでしょう。

 

 

それ以降のパート

さて、それ意向はまとめて一気にいきましょう!

 

  1. Compassion…同情
  2. to fashion…お洒落をすること
  3. to passion when it’s new…新しいものに対する情熱
  4. To Sontag…スーザン・ソンタグ
  5. To Sondheim…スティーヴン・ソンドハイム
  6. To anything taboo…全てのタブーなこと
  7. Ginsberg…アレン・ギンズバーグ
  8. Dylan…ボブ・ディラン
  9. Cunningham…ウォード・カニンガム
  10. Cage…ジョン・ケージ
  11. Lenny Bruce…レニー・ブルース
  12. Langston Hughes…ラングストン・ヒューズ
  13. To the stage…舞台
  14. To Uta…ウタ・ハーゲン(ユタ・ヘーゲン)
  15. To Buddha…ブッダ
  16. Pablo Neruda, too…パブロ・ネルーダにも
  17. Why Dorothy and Toto went over the rainbow…どうしてドロシーとトトは虹を越えたの?
    To blow off Auntie Em…エムおばさんを吹き飛ばすため!

 

ふぇ~!沢山ありましたね。そしてその半分は著名人の名前でしたので、こちらは別記事でまとめてご紹介します。

 

また、最後のドロシーとトトの話ですが、これは『オズの魔法使い』ですね。トトは決してエムおばさんを吹き飛ばすために虹を越えたのではありませんが、こういうとんでもないこと、とんでもない発想さえもが「ボヘミアンの人生だ」と言っているのでしょう。

さて、歌詞はまだまだ続きます!続きは次の記事からご覧くださいね。

 

 

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