英語版ア・ホール・ニュー・ワールドに隠された6つの「輝き」とは?

劇団四季ミュージカル『アラジン(Aladdin)』より「新しい世界 – ア・ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World)」の英語歌詞を見てみると、「輝く」の表現が6つもあることが分かります。

英語歌詞ではどのように「輝き」を表現しているのでしょうか?

Music from the Musical

・作品名:アラジン(Aladdin)

・曲名:新しい世界 – ア・ホール・ニュー・ワールドA Whole New World

・楽譜:A Whole New World

・訳詞:高橋知伽江(作詞:Tim Rice)

アルバムを視聴/楽譜 ・アルバム(日本語):アラジン
・アルバム(英語):Aladdin
・楽譜:

 

「ピカピカして、ちらちらして、華麗な」輝き

 

まずは、劇団四季の歌い出しから見てみましょう。

 

アラジン:
見せてあげよう 本当の世界
何でもできるさ 君が望めば

―劇団四季ミュージカル 『アラジン』 より 「新しい世界 – ア・ホール・ニュー・ワールド」(訳詞:高橋知伽江)

 

ここでは輝きに関するワードはありませんよね。しかしこのパート、英語にすると一気に輝きが3つに増えるんです。

 

ALADDIN:
I can show you the world
Shining, shimmering, splendid
Tell me, princess, now when did
You last let your heart decide?

―ブロードウェイミュージカル “Aladdin” より “A Whole New World” (作詞:Tim Rice)

 

この歌詞の2行目の部分がそれに当たります。それぞれ、次のような意味になりますよ。

 

・ shining … ピカピカする、輝かしい

 

・ shimmering … ちらちら光る、かすかに光る

 

・ splendid … 華麗な、輝かしい、見事な

 

つまり、魔法の絨毯に乗って新しい世界を見渡しているアラジンとジャスミンの2人は、1種類の輝きだけでなく、あらゆる種類の輝きや瞬きを見ているということになります。「ピカピカ」は夜空の星でしょうか?「ちらちら」はろうそくの灯りでしょうか?「華麗」なのは月明かりでしょうか?そんなことを想像させられますね。

 

「目のくらむ」ような場所

 

次のパートはどうでしょうか?

 

ジャスミン:
自由よ 新しい世界
高く高く 飛べるの
今あなたと2人で

―劇団四季ミュージカル 『アラジン』 より 「新しい世界 – ア・ホール・ニュー・ワールド」(訳詞:高橋知伽江)

 

劇団四季版では訳されていない部分が、次の2行目になります。

 

PRINCESS JASMINE:
A whole new world
A dazzling place I never knew
But when I’m way up here, it’s crystal clear
That now I’m in a whole new world with you

―ブロードウェイミュージカル “Aladdin” より “A Whole New World” (作詞:Tim Rice)

 

dazzlingというのはこういう意味です。

 

・ dazzling … 目もくらむばかりの、まぶしい、眩惑的な

 

 

劇団四季版では訳されていませんが、ジャスミンが「目が眩む」と言っているplace(場所)というのは、「自身の知らなかった(I never knew)、完全に新しい世界(A whole new world)」のことです。

お城を抜け出した先の全てのものに、目が眩んでいると解釈しても過言ではないでしょう。

 

 

「クリスタル」のように澄み切って、分かりきっていること

 

そして先ほどのパートの4行目も、日本語では表現されていない部分です。私、この表現とっても好きなんですよね…。これはこのミュージカル特有の表現ではなく、日常的にも使えるフレーズなので覚えると良いですよ。

 

・ crystal clear … 澄みきった、明(々)白(白)な

 

直訳すれば「クリスタルのように透明(クリア)」、「クリスタルのように澄み切っている」。転じて「明白だ」という意味になります。何が明白なのかというと…

 

・ But when I’m way up here, it’s crystal clear … でも、ここ(お城から離れた随分高い、空という場所)に来てしまえば、それはクリスタルのようにクリア(明白)だわ

 

・ That now I’m in a whole new world with you … 私は今、完全に新しい世界に、あなたと2人きりでいるといるってことが

 

あぁ、なんて素敵なフレーズなんでしょう!心ときめかずにはいられない歌詞ですね。

 

終わりなき「ダイアモンド」のような空

 

最後は劇団四季版でもかなり近い形で訳されています。ジャスミンのこのパートを見てみましょう。

 

ジャスミン:
ときめいてる 生まれてはじめて
きらめく星くずと たわむれて

―劇団四季ミュージカル 『アラジン』 より 「新しい世界 – ア・ホール・ニュー・ワールド」(訳詞:高橋知伽江)

 

これに対する英語版がこちら。

 

PRINCESS JASMINE:
Unbelievable sights
Indescribable feeling
Soaring, tumbling, freewheeling
Through an endless diamond sky

―ブロードウェイミュージカル “Aladdin” より “A Whole New World” (作詞:Tim Rice)

 

「きらめく星くずとたわむれて」は英語版では次のようになっています。

 

・ Through an endless diamond sky … 終わりのないダイアモンド(のような)空を抜けて

 

劇団四季版では「ダイアモンド」という言葉を使わずに、沢山の星で埋め尽くされた空を「きらめく星くず」と訳していますが、英語版では、よりキラキラした空の様子を想像させる歌詞になっているように感じます。まるで、舞台上の演出がこれですね!

劇場でアラジンとジャスミンがダイアモンドの夜空を魔法の絨毯で飛んでいる時は、これだけの輝きが散りばめられていることを思い出してください。

 

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ブロードウェイ『アラジン』の舞台制作本(洋書)に、劇団四季の舞台写真が7点載っています!写っている俳優は瀧山久志さん、島村幸大さん、岡本瑞恵さんなど。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

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