ミュージカル『キンキーブーツ(Kinky Boots)』を観るのに「予習は必要か?」と思われる方、いらっしゃると思います。
私は、ノーサンプトンという町のイメージをつかんでおくことをオススメします!
ノーサンプトン(Northampton)とはイギリスにある「靴の町」で、ミュージカル『キンキーブーツ(Kinky Boots)』はこの町に存在していた工場の実話を基にしています。
1990年代を舞台とした本作には、次のような時代背景があることを押さえておきましょう。
- ノーサンプトンは革靴で有名な靴の町
- スニーカーや安物靴の台頭により、ノーサンプトンにある靴工場の存続は危ぶまれていた
ここさえ押さえておけば、劇場で存分に『キンキーブーツ(Kinky Boots)』を楽しめます!そして観劇後「どこまで実話に沿っているのだろう」と気になる方は、是非、ご自身のペースで復習をしてみてください。
この記事では、私が解説・考察した音声や、執筆するに当たって参考にした資料(本、映画、サウンドトラックなど)を一覧にしています。
簡単なあらすじや登場人物もまとめていますので、観劇の予習・復習にお役立てください。
『キンキーブーツ』の解説・考察本を執筆しました!
「プライス社は実在したのか?」「キンキーブーツは工場を救ったのか?」
そんな疑問を解消しながら、ミュージカル『キンキーブーツ』の魅力に迫る考察本。映画とミュージカルを比較しながら、実話、時代背景、ジェンダーの3視点から作品に切り込んだ1冊です。
Kindle(電子書籍)、ペーパーバック(紙書籍)、いずれも Amazon で販売中。
Kindle Unlimitedを初めてご利用の方は、体験期間中に0円で読書可能!
目次
- 1 予習
- 2 復習
- 2.1 解説・考察 音声配信 一覧
- 2.1.1 登場人物の設定
- 2.1.2 作品への入り方が巧み
- 2.1.3 媒体ごとの比較と感想
- 2.1.4 チャーリーのモデル、スティーヴへのアプローチが、私の人生にもたらしたもの
- 2.1.5 実話①すべてはローラとも言うべき人からの電話で始まった
- 2.1.6 実話②チャーリーのモデル・スティーヴを後押ししたのは妻だった
- 2.1.7 台本で分かる効果音・舞台用語と、1幕で好きな演出
- 2.1.8 台本で分かる演技用語と、2幕で好きな演出
- 2.1.9 靴はどのように採寸した?構造は?
- 2.1.10 スティーヴが有名になったきっかけと、靴のブランド名
- 2.1.11 ドンの実話と変化
- 2.1.12 工場のモデル、W.J.ブルックス社の最後
- 2.1.13 映画化には日本が一役買っていた?撮影の裏側を知る
- 2.1.14 ブーツを買いに来たお客様と、真っ赤なニーハイブーツの実話
- 2.1.15 ロードウェイまでの道のりとその後
- 2.2 参考資料 一覧
- 2.2.1 『キンキーブーツ』台本(英語)
- 2.2.2 実話を知るならコレ! “Boss in Boots: The True Story Behind Kinky Boots: From Barton to Broadway”(英語)
- 2.2.3 実話の雰囲気を感じるならコレ!映画『キンキーブーツ』(2005)
- 2.2.4 ミュージカルを繰り返し観るならコレ!ミュージカル映画『キンキーブーツ』(2018)
- 2.2.5 ノーサンプトンの歴史資料(英語)
- 2.2.6 サウンドトラック『キンキーブーツ ウェストエンド・オリジナル・キャスト』
- 2.2.7 サウンドトラック『キンキーブーツ ブロードウェイ・オリジナル・キャスト』
- 2.1 解説・考察 音声配信 一覧
予習
「軽く予習しておきたいな…」という方向けに、情報をまとめました。
ミュージカル動画
ミュージカル『キンキーブーツ(Kinky Boots)』の雰囲気を、動画で観てみましょう。エネルギッシュでコミカル、そして心温まる作品です。
『キンキーブーツ(Kinky Boots)』ウェストエンド公演は、DVD(海外規格・英語字幕のみ)で観ることが可能です。
あらすじ
舞台はイギリス。
ノーサンプトンに工場を構えている紳士靴メーカー・プライス社は、時代の流れに押され、厳しい経営状況に陥っていた。
倒産寸前という最悪のタイミングで工場を受け継いだ息子・チャーリーは、長年働いた従業員を解雇し、在庫を友人・ハリー買い取ってもらうかたちで危機を乗り越えようとする。
ロンドンでハリーとの交渉が成立し、ノーサンプトンに戻ろうとしていたチャーリーだが、あることをきっかけにドラァグ・クイーンのローラと出会う。
安物の女性靴を履いてステージに立っていたローラは、自分の体重を支え切れないヒール靴について嘆いていた。
これを聞いたチャーリーは「ドラァグ・クイーン向けのヒール靴(キンキーブーツ)を作れば、工場を救えるのではないか?」と思いつき、ローラをデザイナーとして迎え入れる。
しかし、従業員達はローラを受け入れず、キンキーブーツ作りに戸惑うばかり。果たして、キンキーブーツ作りは経営難の打開策となり得るのか?
あらゆる立場の人間が、互いを受け入れながら危機を乗り越えていく、実話を基にした、笑いあり涙ありのコメディーミュージカル。
主な登場人物
(準備中)
知っておくと良い、事前情報
「そもそもキンキーブーツって何?」と疑問に思っている方は、こちらの記事をご覧ください。
「実話について知っておきたい」方は、こちらの記事をご覧ください。
主人公・チャーリーのモデルであるスティーヴ・ペイトマン(Steve Pateman)が販売している、激レアなクッションはこちら!
復習
「繰り返し復習したい!」という方向けに、情報をまとめました。
作品の展開や結末に触れることがある旨、予めご了承ください。
解説・考察 音声配信 一覧
旧有料サークル「ミュージカレッジ」にて配信した音声の一覧です。
チャーリーのモデル、スティーヴへのアプローチが、私の人生にもたらしたもの
配信日:2021年4月8日
内容:次の3点について、お話しています。
- スティーヴ・ペイトマンとクッションを知ったきっかけ
- 大切なことは、たった2度のメールが教えてくれた
- 手に入れたのは、クッション以上のものだった
実話②チャーリーのモデル・スティーヴを後押ししたのは妻だった
配信日:2021年4月11日
内容:今回は、キンキーブーツを作り始めるにあたり、スティーヴと妻のサラとの間であった会話に焦点を置いています。
スティーヴが有名になったきっかけと、靴のブランド名
配信日:2021年5月4日
内容:次の3点について、お話しています。
- ドキュメンタリー番組 “Trouble at the Top” への出演
- 性風俗向けのイベント “Erotica” への出展
- ブランド名は “DIVINE”
工場のモデル、W.J.ブルックス社の最後
配信日:2021年5月15日
内容:次の3点について、お話しています。
- “Divine” はどうしたか
- 父親との会話
- スティーヴが工場という建物に対して抱いた感情
映画化には日本が一役買っていた?撮影の裏側を知る
配信日:2021年5月16日
内容:次の3点について、お話しています。もし映画を観る機会があったら、着目して頂きたい部分に絞りました。日本との関係性については、なかなか奥が深いです…。
- 『キンキーブーツ』で有名になったシーンと、イギリスの映画事情
- ローラ役/キウェテル・イジョフォー(Chiwetel Ejiofor)のオーディション
- 工場での撮影には日本が一役買っていた?
ブーツを買いに来たお客様と、真っ赤なニーハイブーツの実話
配信日:2021年5月17日
内容:次の5点について、お話しています。W.J.ブルックス社を閉じ、キンキーブーツのブランド “DIVINE” に注力した後に出会ったお客様について、かいつまんで紹介します。
- バイク男
- 大柄な女性
- 男性で来て、女性で帰った人
- セックス中の問題
- ムチ入りの真っ赤なニーハイブーツの実話
ロードウェイまでの道のりとその後
配信日:2021年5月19日
内容:次の3点について、お話しています。
- ブロードウェイ進出の時、スティーヴにオファーはあったのか?
- トリッシュを演じたアディナ・アレクサンダー(Adinah Alexander)は、スティーヴに会いに行った。
- チャーリー役のキリアン・ドネリー(Killian Donnelly)は、スティーヴに会った。
参考資料 一覧
解説・考察本を執筆するに当たって参考にした資料(映画、本、音楽など)の一覧です。観劇の予習・復習にお役立てください。
実話を知るならコレ! “Boss in Boots: The True Story Behind Kinky Boots: From Barton to Broadway”(英語)
チャーリーのモデルとなったスティーヴ・ペイトマンの実話本。彼の半生を通して、どこからどこまでが実話なのか、キンキーブーツはどのように人と人を繋いでいったのかを体感できる1冊です。
実話の雰囲気を感じるならコレ!映画『キンキーブーツ』(2005)
ミュージカル『キンキーブーツ』は、映画『キンキーブーツ』のミュージカル化。この映画はチャーリーのモデル、スティーヴ・ペイトマンへの取材のもと、制作されています。特典映像に制作秘話が収録されているので、是非DVDでお楽しみください(スティーヴ一家が、あるシーンでカメオ出演しているという秘話も…!)。ミュージカル映画ではありませんが、ローラがクラブで歌うシーンはいくつもありますよ。
ミュージカルを繰り返し観るならコレ!ミュージカル映画『キンキーブーツ』(2018)
松竹ブロードウェイシネマで上演された、ウェストエンド版です。海外規格、英語字幕のみですが、原語かつノーサンプトン訛りの発音を聞くことができたりと、貴重な1本。私もこちらを繰り返し観ています。ちなみにチャーリー役のキリアン・ドネリーは、チャーリーのモデルとなったスティーヴ・ペイトマンにも会っていますよ。
ノーサンプトンの歴史資料(英語)
ミュージカルの舞台となっているノーサンプトンという町がどのような町なのか…その歴史がまとめられた1冊。全編英語ですが、靴の町となった背景などを読むことができます。
サウンドトラック『キンキーブーツ ウェストエンド・オリジナル・キャスト』
ウェストエンド・オリジナル・キャストによる、英語版サウンドトラックです。
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サウンドトラック『キンキーブーツ ブロードウェイ・オリジナル・キャスト』
ウェストエンド・オリジナル・キャストによる、英語版サウンドトラックです。
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それでは皆さん、良い観劇ライフを…
以上、あきかん(@performingart2)でした!
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こんにちは!
ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。