“Rest and Recreation” に含まれる軍人の下心

 
こんにちは!

ミュージカル考察ブロガー、あきかん@performingart2)です。

劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)』より「息抜き(Rest and Recreation)」の英語歌詞を見てみると、戦場から戻ってきたフィーバスの胸の内が歌われています。

パリに戻って来た今、彼はどのような心持なのでしょうか?

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歌詞のおさらい

 

陽気で堂々とした、フィーバスの人柄を表すようなこの曲。

韻も沢山踏んでいて、耳に心地が良いですよね。

今回はこのパートで歌われている、フィーバスの気持ちに焦点を当ててみましょう。

 

Four years at the front
Give a man a zest
For a little rest
And recreation
For the chance to hunt
For the spiciest
In the way of rest
And recreation

Give me your girls of pleasure
Your grapes of merlot
Show me your wares and measure
One large sample
Sample ‘em at my leisure
This three-day furlough
Should be ample

I have borne the brunt
Of a soldier’s test
Now I’ve made my way
Where I get to play
At rest and recrea-

―ミュージカル “The Hunchback of Notre Dame” より “Rest and Recreation” (作詞:Stephen Schwartz)

 

ミュージカルを観た方はもうお分かりでしょうが、この曲は戦争に行っていたフィーバスが戻り「女の子(娼婦)と遊ぶぞっ!」と意気込んでいる曲なんですね(笑)。

戦場にいて女性に触れることも出来なかったフィーバスが、やっと自由を得たという気持ちを想像しながら歌詞の中身を見ていきましょう。

 

俺たち男に刺激を与えて…

 

まずは最初のブロックから見ていきましょう。

“at the front” のうち、 “front” というのは「一番前、最前」という意味ですが、ここでは戦争から帰ってきたことが分かっていますので「戦場の最前線」となります。

フィーバスは4年間も戦場にいたということですね。

だからこそ、彼は言うのです「息抜きとお楽しみのために、俺たち男に刺激を与えてよ」と(笑)。

この曲で何度も出てきて、この曲題にもなっている “rest and recreation” は、そのまま訳すと「休憩と気晴らし」ですが、フィーバスが言っているのは文字通りの意味ではないんですね。

娼婦と共に過ごすことを “rest and recreation” と呼んでいて、あからさまに言ってしまえば女性の体を欲しているわけです。

軍人にとっての、そういう「息抜きとお楽しみ」について歌っているのがこの曲なんです。

 

 

フィーバスが娼婦をぶどうに例えた理由

 

そんなフィーバスはこう歌います、 “Give me your girls of pleasure/Your grapes of merlot” 。

いやらしい言い方ですね!「君たち女の子の喜びをくれよ、そのメルローのぶどうのようなものを」ですって(恥)。

メルローというのはワインになるぶどうの品種です。

ぶどうの品種は他にもあるはずなのに「何故メルローなのかしら…?」と思われたかもしれませんね。私もそう思いました。

調べてみると、メルローというのは「早熟でありながら丸みを感じる口当たり」だそうなので、若い娼婦を表現するにはピッタリです!

この表現に関しては次の記事でまとめているので、是非併せてお読みくださいね。

 

そんなキザな発言をしているフィーバスの休暇はたったの3日間! “This three-day furlough” という部分です。

たったの3日間だけれども、 “Should be ample(十分でなければならない)” とあるので、つまりは「満足のいくものでなければならない」と歌っています。

娼婦たちを品定めして、満喫する時間として休暇をたっぷりと使いたい…ということが歌われていると分かりますね。

 

非難を浴びたフィーバス?

 

こんなふうに意気揚々と女遊びを楽しもうとしているフィーバスですが、実は彼が「矢面に立っていた」ことが分かります。

“I have borne the brunt/Of a soldier’s test” は、「軍人試験では矢面に立った」という意味なので、その試験の時に何かがあったと分かります。

しかし “Now” を境に歌われるのは “Now I’ve made my way/Where I get to play” 。遊べる道を選び、今ここにいることが分かります。

具体的にどのような非難を浴びたかは、次の記事でご紹介しますね。

 

もっと考察を読みたい方は、曲一覧から!


それでは皆さん、良い観劇ライフを…

以上、あきかん@performingart2 ←twitter)でした。

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