劇団四季ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター(Jesus Christ Superstar)』の登場人物を解説します。
今回はカヤパとアンナス。
ユダヤ教保守派の中であぐらをかいていた宗教的権力者について、分かりやすく解説していきます。
※物語の展開に触れる記事です。予めご了承ください。
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イエスが活動した地は「ユダヤ教」が主流だった
ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター(Jesus Christ Superstar)』を観る時、皆さんはきっと「キリスト教の話だ…」と身構えてしまうでしょう。
確かに、この作品はキリスト教に関するミュージカルです。しかし、ポイントを押さえておけば、1つのヒューマンドラマとして楽しめる作品ですので、登場人物とそれぞれの関係性を押さえておくことをオススメします。
さて、キリスト教はイエス(ジーザス)によって始められ、弟子たちによって広められた宗教ですが、作品では、この中間あたりが描かれているといっていいでしょう。
イエスが活動していた時代、彼らを取り巻く環境はユダヤ教が主流でした。
イエス自身も敬虔なユダヤ教徒でしたが、今まで考えられてきた神とは別の「神のイメージ」を掴んだことから、イエスは布教活動を始めています。
イエスの教えがユダヤ教よりも寛容だったことから、異教徒たちにも受け入れられやすく、人気を集めます。
しかし、そんなイエスを目障りに感じる人物がいました。それが、カヤパ大祭司です。
「ユダヤ教保守派」のカヤパとアンナス
カヤパはユダヤ教保守派の大祭司、アンナスはカヤパの義父で元大祭司です。
当時、宗教は政治的な影響力も持ち合わせており、カヤパとアンナスの立場は盤石。その上、大祭司は教徒に崇められる存在であり、世襲制であったことから、2人はその立場にあぐらをかいていました。
しかしイエスの登場とその人気により、立場と社会の平穏が脅かされるのではと、危機感を覚えるようになります。
カヤパはイエスを捕える計画を企てますが、下手に民衆を刺激すれば暴動を起こしかねないため、慎重に行動します。そしてあらゆる出来事を経て、最終的に民衆がイエスを見放したあと、カヤパはイエスを逮捕し、死刑を取り決めます。
カヤパの視点から見ると「イエスはユダヤ教を脅かす異端者」です。このことを念頭に置いて、『ジーザス・クライスト=スーパースター(Jesus Christ Superstar)』を楽しんでみてくださいね。
なお、カヤパは死刑を決定することはできても、死刑を執行する権限は持っていなかったため、権限を持っていたピラトのもとへ向かっています。ピラト総督については、次の記事をご覧ください。
それでは皆さん、良い観劇ライフを…
以上、あきかん(@performingart2)でした!
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ミュージカル考察ブロガー、あきかん(@performingart2)です。