アレクサンダー・ハミルトンとは?⑤両親の死後

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より“Alexander Hamilton”の英語歌詞を見てみると、アレクサンダー・ハミルトン(Alexander Hamilton)がどんな人物だったのかが分かります。

今回は彼の両親の死後に起こった出来事をご紹介します。

全曲がラップ調の歌詞で構成されたヒップ・ホップミュージカル『ハミルトン』。これはアレクサンダー・ハミルトン(Alexander Hamilton)の生涯を描いた作品ですが、日本人の我々としては、正直馴染みがありません。

せっかく歴史上の偉人にまつわる話なのですから、どんな人物なのかしっかり押さえてから鑑賞したいですよね?そんな主人公ハミルトンの人物像が分かる歌詞を“Alexander Hamilton”から抜き取って解説していきますよ。

 

ハミルトンの人物像については、こちらに他の記事をまとめています。併せてご覧ください。

 

また『ハミルトン』を理解する上で、「ラップ」の知識は欠かせません。記事をご覧になっていない方はご覧ください。理解が深まりますよ!

 

 

従兄の死

最初の曲“Alexander Hamilton”は、登場人物がそれぞれの立場からアレクサンダー・ハミルトンを説明する歌詞内容となっています。今回はジョージ・ワシントン(George Washington)のパートを見ていきましょう。※韻を踏んでいるところは赤文字にしています。

 

Moved in with a cousin, the cousin committed suicide
Left him with nothin’ but ruined pride, somethin’ new inside
A voice saying “(Alex) you gotta fend for yourself
He started retreatin’ and readin’ every treatise on the shelf
―ミュージカル“Hamilton”より“Alexander Hamilton”

 

さて、母親を亡くして一人きりになってしまったハミルトンは従兄と生活を始めました。しかし、そんな従兄も“committed suicide(自殺)”してしまいます。

従兄がハミルトンのために何か残したものがあったかといえば…特にありませんでした。“Left him with nothin’ but ~”の部分は「彼は~以外何も残さなかった」という意味なので、一見何か残したように見えますが、“ruined pride”はモノではないんですね。

“pride(プライド)”が“ruined(壊された)”と言う意味になりますので、ここは「従兄の死はハミルトンのプライドを壊しただけだった」というようなニュアンスになり、ハミルトンに何のプラスももたらさなかったことが伺えます。

 

 

意識の芽生え

そしてこの後にある“somethin’ new inside”は、「ハミルトンの中で新しい何かが芽生えた」という解釈でよいでしょう。身寄りのなくなった彼の中に何かが芽生え、その何かはこう囁きます。“you gotta fend for yourself”と。

“gotta”は“got to”を省略したカジュアルな言い方で、「~しなければ」という意味になります。『アラジン』の“One Jump Ahead(逃げ足なら負けない)”にも同じ表現がありますので、詳しい説明はこちらをご覧くださいね。

 

また、nothingやsomethingをカジュアルな口語体にしたのが“nothin’”や“somethin’”です。本来「ナッシング」「サムシング」と発音するところを、「ナッシンッ」「サムシンッ」といった形で発音します。若者の間ではこういった言い方をすることが多いのですが、『ハミルトン』はラップ調の曲ですから、こういった表現にしているのでしょう。

少し横道にそれてしまいましたが…

“fend for yourself”で「自活する、独力で何とかやっていく」という意味になりますから、ハミルトンの中でうごめく“you gotta fend for yourself”という声の意味は「アレックス、君は自力で何とかしていかなければいけないんだよ」と囁いた…というわけです。

若干十代のハミルトン。一体彼がどんな心境であったかは想像しえないですね。

 

 

自力で勉強

そして、彼が何をし始めたかが、“He started retreatin’ and readin’ every treatise on the shelf”の部分で分かります。

まず、“retreating”には「隠れ家」という意味がありますので、従兄の死後、ハミルトンは隠れ家にこもり始めたと分かります。

また“reading every treatise on the shelf”ですが、“treatise”は「学術論文」ですので「棚にある全ての学術論文を読み始めた」という意味なります。ニュアンスとしては「そこらじゅうにある文献を読みあさった」という感じになるでしょう。

窮地に立たされたハミルトンは、まずは知識を身につけることから始めたんですね。それも大学で読むような本をたった一人で…覚悟が半端じゃないですね。

さて、母親を亡くしたのが12歳ごろで、彼を大きく成長させるハリケーンの来襲が18~19歳頃ですから、今回ご紹介した内容は恐らく12~18歳位の間の出来事でしょう。

「ハリケーン来襲」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

 

また、他にはどんなことが歌われているのか…気になる方はこちらからご覧くださいね。

 

♪『ハミルトン』の曲一覧はこちらから:ハミルトン/英語歌詞を徹底分析!

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