「いつか」のサビで歌われるエスメラルダの強い想いとは

劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘(The Hunchback of Notre Dame)』より“Someday(いつか)”の英語歌詞を見てみると、死を目前にしたエスメラルダの想いを手にとるように感じることが出来ます。

同じメロディに乗せて、フィーバスと交互に歌われるその歌詞…内容は一体どんなものなのでしょうか?

【ミュージカル“The Hunchback of Notre Dame”/“Someday”/作詞:Stephen Schwartz * 劇団四季ミュージカル『ノートルダムの鐘』/「いつか」/訳詞:高橋知伽江】

エスメラルダの願い

互いが手を取り合って生きていく

Someday(いつか)”の歌詞の中身を見てみましょう。こちらはサビのフレーズです。3分割した1つ目です。

 

Someday
When we are wiser
When the world’s older
When we have learned
I pray someday
We yet live
To live and let live
―ミュージカル“The Hunchback of Notre Dame”より “Someday”(作詞:Stephen Schwartz)

 

エスメラルダがもう見る事の出来ない「Someday(いつの日か=正義の夜明けの日)」について歌っています。

Whenを先頭に3つのフレーズが続きますが、このWhen(~の時)はエスメラルダの言うSomedayを指しています。3つのフレーズとは次の通りです。

 

  • When we are wiser…私達がより賢くなった時
  • When the world’s older…世界が成熟した時
  • When we have learned…私達がもっと学んだ時

 

人間が、そして世界がより成長した未来のことを指していることが伺えます。ここに含まれるニュアンスは「私たち人間や世界がもうすこし成長すれば、正義の夜明けの日が来るのに」というものです。

When the world’s olderは普通に訳すと「世界が成熟したら」ですが、その内側には「あと少しの努力で世界は変わることができるのに」という強い思いが感じられるような気がします。

そして、彼女がpray(祈る)ことは、“live and let live(お互いに許しあって生きていくこと)”。差別も何もない、全ての人間が共に平等に生きている未来が伺えます。

 

 

貧困者は少なくなるだろう

続きを見ていきましょう。3分割のうちの2つ目です。

 

Esmeralda:
Someday
Life will be fairer

Phoebus:
Life will be fairer

Esmeralda:
Need will be rarer

Phoebus:
Need will be rarer

Esmeralda:
Greed will not pay

Phoebus:
Greed will not pay
―ミュージカル“The Hunchback of Notre Dame”より “Someday”(作詞:Stephen Schwartz)

 

エスメラルダとフィーバスが“Someday(いつか)”がどんな世界になっているかを交互に歌っています。「困窮は少なくなり、貪欲なものは損をすることになる…」という内容になっています。

同じフレーズの繰り返しですが、私の解釈ではそれぞれのニュアンスが少し異なる様に感じます。エスメラルダは死を前に「遠い未来を見ている」印象で、フィーバスはエスメラルダの意志を継ぐ者として「近い未来として見ている」といった印象を受けます。

こう考えるのは、最後のフレーズにsomedayとone dayの2種類の単語が出てくるからでもありますが、それは別の記事にまとめましたのでご覧ください。

 

 

「いつか」その輝かしい時代がくるように…

そして、3分割した最後はこうです。

 

Esmeralda:
God speed

Phoebus:
God speed

Esmeralda:
This bright millennium

Phoebus:
This bright millennium

Esmeralda:
On its way
Let it come
Someday
―ミュージカル“The Hunchback of Notre Dame”より “Someday”(作詞:Stephen Schwartz)

 

ここのブロック、シンプルなんですが、内容的に解釈するのが一番難しいかも知れません。事実、私も少し頭を抱えました…

全体を通して言っている内容は「(自分は死にゆくけれども)正義の夜明けの日が迎えられるよう、幸運・成功の祈願をしよう。そして、その輝かしい時代がくることを、人生の途中で受け入れて行こう。」ということです。

Let it comeを「受け入れていこう」としていますが、そのまま訳すと「来ることを許そう」という意味になります。つまり、「(そういう時代が)来ることを許そう」ということですね。しかし日本語にすると直球な言い方になってしまうので、「(そういう時代が来ることを)受け入れていこう」という風に解釈する方が良いかも知れませんね。

いかがでしたか?

エスメラルダの平等に対する強い想いを感じられるサビではなかったでしょうか?是非、曲を聴くだけではなく、その中に描かれている深い願いを現実と照らし合わせて見てみて下さいね。

また、このパート、実は“Olim(オーリム/いつか)”のラテン語の部分の同じ内容なんです!えっ、そうなの!?と思った方は、こちらの記事を是非ご覧くださいね。

 

「いつか」に見える、フィーバスの強い意志

さて、この記事をお読み頂いた方は、『ノートルダムの鐘』における“Someday(いつか)”の重要性をお分かり頂けたと思います。

そこで是非、もう一度“Someday(いつか)”の英語歌詞を見てみて下さい。そこではエスメラルダが“someday”と歌う一方で、フィーバスは“one day”と歌っているのです。

このたった1つの単語の使い方の違いが、“Someday(いつか)”ではとても大きな意味を持っています。

残るものは“one day”と…去る者は”someday”と歌うこの意味の違いは何なのか?是非次の記事を順にご覧くださいね。

 

 

 

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