マキャヴィティに付けられた、犯罪王らしい代名詞

劇団四季ミュージカル『キャッツ(CATS)』より「マキャヴィティ – 犯罪王(Macavity:The Mystery Cat)」の英語歌詞を見てみると、マキャヴィティが何という代名詞で呼ばれているかが分かります。
日本語では「犯罪王」と呼ばれている彼ですが、英語ではどう呼ばれているのでしょうか?
Music from the Musical
・作品名:キャッツ(CATS)
・曲名:マキャヴィティ ‐ 犯罪王(
Macavity: The Mystery Cat)
・訳詞:浅利慶太(作詞:Trevor Nunn & Richard Stilgoe)
Contents:
隠された手
“Macavity: The Mystery Cat(マキャヴィティ – 犯罪王)” の歌詞に、次のようなフレーズがあります。
Macavity’s a mystery cat
He’s called the Hidden Paw
For he’s a master criminal who can defy the law―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Macavity:The Mystery Cat” (作詞:T.S. Eliot)
フレーズの中に” He’s called~” というフレーズがあります。「彼は~と呼ばれている」という意味ですので、ここに代名詞が書かれていることが分かります。
” the Hidden Paw” と呼ばれているようですが…どういう意味なのでしょうか?
なるほど、マキャヴィティは「隠された手」と呼ばれているのですね。
“paw” は動物の手、特に肉球がある手のひらの方を指します。
何故マキャヴィティが「隠された手」と呼ばれているかは、想像すれば分かりますよね?事件が起こっても彼はそこにおらず、必ずアリバイがあるからです。
マキャヴィティの仕業のはずなのに、証拠がまるでない。
犯罪を起こした「彼の手」を見つけられないという意味合いから「隠された手」と呼ばれているのでしょう。
だからこそ、マキャヴィティは謎に包まれており、 “Mystery Cat(謎の猫)” なんて呼ばれたりもするわけですね。
ちなみに代名詞ではありませんが、マキャヴィティのことをこんな風に説明しているフレーズもあります。
For he’s a fiend in feline shape
A monster of depravity―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Macavity:The Mystery Cat” (作詞:T.S. Eliot)
日本語にするとこうなります。
・a fiend in feline shape…猫の形をした悪魔
・monster of depravity…悪行の獣(けだもの)
ほー、もの凄い言われようですね(笑)。また、こんな描写もありました。
There never was a cat of such deceitfulness and suavity
―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Macavity:The Mystery Cat” (作詞:T.S. Eliot)
・deceitfulness and suavity…悪知恵が働き柔和
はー…こんな風になんだかんだ言われたって、結局マキャヴィティは格好いいからズルいっ!
犯罪界のナポレオン
そんな異名を持ったマキャヴィティですが、彼をより際立った代名詞で表現しているフレーズがあります。
それが “The Napoleon of Crime” です。
直訳すると「犯罪界のナポレオン」ですが、一体どういう意味なのでしょうか?
これについては次の記事で解説していますので、是非併せてご覧くださいね。
「マキャヴィティ – 犯罪王(Macavity:The Mystery Cat)」の、他の記事はこちらから。
