英語歌詞から分かる、マンゴジェリーとランペルティーザの性格

劇団四季ミュージカル『キャッツ(CATS)』より「マンゴジェリーとランペルティーザ – 小泥棒(Mungojerrie and Rumpelteazer)」の英語歌詞を見てみると、2匹の性格や行動をより具体的に知ることができます

2匹はどんな性格なのでしょうか?今回はそこを詳しく見ていきましょう。

Music from the Musical

・作品名:キャッツ(CATS)

・曲名:マンゴジェリーとランぺルティーザ ‐ 小泥棒Mungojerrie And Rumpelteazer

・楽譜:Mungojerrie and Rumpelteazer

・訳詞:浅利慶太(作詞:Trevor Nunn & Richard Stilgoe)

アルバムを視聴/楽譜 ・アルバム(日本語):キャッツ
・アルバム(英語):CATS
・楽譜:

 

悪名高いコンビなの?

日本語

 

劇団四季の歌詞ではこのように歌われています。

 

マンゴジェリーと
ランペルティーザ

悪名高きカップル
コメディアンから綱渡り
アクロバットとなんでも

―劇団四季ミュージカル 『キャッツ』 より 「マンゴジェリーとランペルティーザ – 小泥棒」(訳詞:浅利慶太)

 

日本語だと「2匹は悪名の高いカップルで、コメディアンからアクロバットまで何でもやるよ」という表現になっています。

 

英語

 

しかし、英語は少し表現が異なっています。

 

Mungojerrie and Rumpelteazer
We’re a notorious couple of cats
As knockabout clowns, quick-change comedians
Tight-rope walkers and acrobats

―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Mungojerrie and Rumpelteazer” (作詞:T.S. Eliot)

 

それぞれの単語は次の意味ですから、使われている単語自体は日本語とさほど変わりませんよね。

 

1. a notorious couple of cats…悪名高いコンビの猫

2. knockabout clowns…騒々しいピエロ

3. quick-change comedians…早着替えをする芸人

4. Tight-rope walkers…綱渡り師

5. acrobats…曲芸(アクロバット)師

 

「これらのことをやる」と表現されている日本語に対し、英語は “We’re a notorious couple of cats as~(我らは~のように悪名高いコンビだ)” となっています。

つまり「我らは騒々しいピエロのコンビ、早着替えをする芸人コンビ、綱渡りのコンビ、アクロバットのコンビのように悪名高いのさ」と歌っていて、登場する単語はこの2匹を例えるものだったのです。

 

盗みは敏腕で、口達者

 

マンゴジェリーとランペルティーザの性格については、英語の方が具体的です。

 

Mungojerrie and Rumpelteazer have a very unusual gift of the gab
We are highly efficient cat burglars as well
And remarkably smart at a smash and grab
We make our home in Victoria Grove
We have no regular occupation
We are plausible fellows who like to engage
A friendly policeman in conversation

―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Mungojerrie and Rumpelteazer” (作詞:T.S. Eliot)

 

日本語で歌われていないのが、この2つ。

 

・highly efficient cat burglars as well…凄腕な強盗よろしく

・no regular occupation…特定の職には就いていない

 

“burglars” が不法侵入者という意味なので、 “cat burglars” は「不法侵入猫という造語かな」と冗談交じりで思っていたら、 “cat burglars” という言葉が存在することが分かりました。

 

cat burglars…2階の窓から押し入る夜盗、壁などをよじ登って建物に入る強盗

 

軽々と2階まで登り、するりと窓から入ってしまえる様子から、 “cat” という言葉が入っているのでしょうね。

『キャッツ』には、これ以外にも “cat” という言葉が使われたイディオムや単語があります。劇場猫のガスの歌詞にも登場しますよ。

 

ちなみに、この歌詞に該当する日本語パートに「ご立派な家建てたけど」というフレーズがあります。

 

ご立派な家 建てたけど
そこには住まずに

二人が楽しむ遊びは
おまわりさんとの おしゃべり

―劇団四季ミュージカル 『キャッツ』 より 「マンゴジェリーとランペルティーザ – 小泥棒」(訳詞:浅利慶太)

 

英語の “We make our home in Victoria Grove” に当たる部分ですが、ここも少しニュアンスが変わってきますので、次の解説・考察をご覧くださいね。

 

 

風のように素早い

 

もう1つ、2匹の行動を表現しているパートがあります。

 

疾風のように現れて
疾風のように去って行く

―劇団四季ミュージカル 『キャッツ』 より 「マンゴジェリーとランペルティーザ – 小泥棒」(訳詞:浅利慶太)

 

日本語では「疾風のように」と表現されていますが、英語では “hurricane(ハリケーン、台風)” になっていますね。

 

We go through the house like a hurricane
And no sober person could take his oath

―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Mungojerrie and Rumpelteaze” (作詞:T.S. Eliot)

 

しかも、 “We go through the house like a hurricane(家の中を台風のように駆け抜ける)” ので、いくら冷静な人でも罵ることを我慢できないそうですよ(苦笑)。

 

sober person…落ち着きのある人・冷静な人

・could take his oath…罵ることを我慢

 

誰だって家の中を台風のようにかけぬけられたら「コラァッ!」とどなってしまいますよね。

 

家の各所から聞こえる音

 

そんな風に家の中を駆け抜けた結果、2匹は物を壊します。

 

台所や食堂で
大きな音が聞こえて

書斎で大事な花ビンの
割れる音がした時は

―劇団四季ミュージカル 『キャッツ』 より 「マンゴジェリーとランペルティーザ – 小泥棒」(訳詞:浅利慶太)

 

ここは英語をかなり忠実に訳しているパートなので、ほとんど意味は変わらないのですが、訳されていないものが1つあります。

それが、物を壊した時の音です。

 

And when you hear a dining room smash
Or up from the pantry there comes a loud crash
Or down from the library there comes a loud ping
From a vase that was commonly said to be Ming

―ブロードウェイミュージカル “Cats” より “Mungojerrie and Rumpelteazer” (作詞:T.S. Eliot)

 

音は全部で3つあり、意味は次の通りです。

 

smash…ガシャン

crash…ガチャン

ping…ミシッ

 

それぞれの音の発生場所を整理すると、こうなっています。

 

・ガシャン →  a dining room(ダイニングルーム)

・ガチャン →  the pantry(食品貯蔵室)

・ミシッ → the library(図書室)

 

ping(ミシッ)” と音が聞こえたのは図書室ですが、実際ヒビが入ったと思われるのはこれです。

 

・From a vase that was commonly said to be Ming…明朝時代のものと言われている花瓶

 

きっと高価な花瓶なんでしょう…ヒビが入ったらただ事じゃすまない気がしますが…!

そして、ダイニングルーム近辺で盗まれたものといったら、これでしょうね。

 

いかがでしたか?

2匹の敏腕さ、俊敏さ、そして賢さを分かって頂けたでしょうか?

 

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